
【Cold Open ― Bronze Bell】 背負(せお)うものが 重(おも)い夜(よる)ほど 心(こころ)は小(ちい)さく 息(いき)をする それでも遠(とお)い 波(なみ)の向(む)こうで まだ見(み)ぬ鐘(かね)が 私(わたし)を呼(よ)ぶ 【First Bell ― Singer B】 ひとつめの鐘(かね) 「ここにいていい」 弱(よわ)い私(わたし)も 音(おと)の一部(いちぶ) 【The Red Turtle】 延喜(えんぎ)十一年(じゅういちねん) 竜宮(りゅうぐう)の海(うみ)から 赤亀(あかがめ)は 鐘(かね)を背(せ)に来(き)た 重(おも)さを捨(す)てず 黙(だま)って進(すす)み 寺山(てらやま)の朝(あさ)へ 光(ひかり)を運(はこ)ぶ 赤亀山(しゃっきざん)の空(そら)に 大(おお)きな余韻(よいん) 【Second Bell ― Duo】 ふたつめの鐘(かね) 「ひとりじゃない」 背負(せお)った昨日(きのう)も 響(ひび)きに変(か)わる 涙(なみだ)の数(かず)だけ 優(やさ)しくなれる 私(わたし)たちは今(いま) 歌(うた)になれる 【Water and Light】 行基(ぎょうき)が刻(きざ)んだ 薬師如来(やくしにょらい) 弘法大師(こうぼうだいし)が 杖(つえ)でひらいた 宝医水(ほういすい)は 瞳(ひとみ)を洗(あら)い 見(み)えない痛(いた)みへ 朝(あさ)を映(うつ)す 土佐(とさ)の終(お)わりを 歩(ある)く遍路(へんろ) 水面(みなも)に明日(あした)の 自分(じぶん)を見(み)る 【Piano and High Voice】 背負(せお)ってきたから 届(とど)く音(おと)がある 傷(きず)ついたから 守(まも)れる夢(ゆめ)がある 逃(に)げなかった日々(ひび)を 誇(ほこ)れるように 鍵盤(けんばん)の星(ほし)へ この手(て)を伸(の)ばす 【Third Bell ― Final Chorus】 みっつめの鐘(かね)よ 空(そら)をひらけ もう重(おも)さだけを 数(かぞ)えはしない 赤亀(あかがめ)のように ゆっくりでいい 大切(たいせつ)な願(ねが)いを 背中(せなか)に乗(の)せて 延光寺(えんこうじ)から 海(うみ)より遠(とお)く 二人(ふたり)の声(こえ)を 明日(あした)へ放(はな)つ 背負(せお)ったものまで 輝(かがや)かせて 私(わたし)たちは今(いま) 歌(うた)になれる 【Three-Note Coda】 ひとつ ふたつ みっつ 鐘(かね)の余韻(よいん)に 名前(なまえ)をあずけ 延光寺(えんこうじ) 夜明(よあ)けの庭(にわ)で 重(おも)かった夢(ゆめ)が 羽(はね)になる

