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『からん、ころん』

[Intro] からん ころん 誰もいない 夏のあと 朱い鳥居の向こうまで 知らない夕焼けが続いてる [Verse 1] 灯りのついた たこ焼き屋 水だけ揺れる 金魚の桶 りんご飴だけ 赤く光って 祭りの時間が 止まってる 少し先には 小さな背中 しろ地に咲いた 赤い花 知らないはずの その浴衣を どうして私は 知ってるんだろう [Pre-Chorus] 「お祭りは もう終わったの?」 「まだだよ」 「みんなは どこにいるの?」 「まだ来てないの」 [Chorus] からん ころん 遠ざかる 黄昏色の 小さな影 追いつけそうで 追いつけない 夏の向こうへ 歩いてく ねえ 待って あなたを知ってる気がするの 名前も 何も 知らないのに 胸だけが 覚えてる [Verse 2] 「どこへ行くの」と尋ねたら 「帰るの」って あなたは言った 「お家は こっち?」 「今日はこっち」 その一言だけ 風に残った わたあめ買って 半分落として 少し笑った 横顔に 袖の赤い花 きつかった帯 痛くなった 下駄の鼻緒 知らない 知らないはずなのに どうして全部 思い出せるの [Pre-Chorus] 「ちゃんと帰れる?」 あなたが聞いた 「たぶんね あなたは?」 「わたしは大丈夫  道を知ってるから」 [Chorus] からん ころん 鳥居の奥 夕暮れよりも 遠い場所へ 呼び止めたなら 消えそうだから 聞きたいことを 飲み込んだ ねえ 待って その赤い花を知っている その笑い方を知っている 名前だけが 言えなくて [Bridge] 最後の鳥居で 立ち止まる 振り向かない 小さな背中 「じゃあね」 言わなくちゃ 聞かなくちゃ あなたは―― だけど口からこぼれたのは 「今度は  わたあめ、落とさないでね」 [Breakdown] からん…… ころん…… 「もう落とさないよ」 [Final Chorus] からん ころん 響く夏 あの日の空へ 帰ってゆく 追いかけなくて よかったんだね あなたは道を 知っていた しろ地に咲いた 赤い花 手のひらに残る 甘い記憶 忘れていたのは 誰だったの 忘れられていたのは 誰だったの からん ころん もう聞こえない それでも胸のどこかには あの夏が まだ灯ってる [Outro?] 鳥居を抜ければ 夜だった 祭りの灯りは どこにもない ただ甘い風だけが 少し 懐かしかった [end]