眠りに落ちた僕は また何かを失くしてる 昨日まで抱いていた 大事な言葉の欠片さえ 全て忘れるんだ 何もかも 人の情けも 優しさも ありがとうと言ったはずの その温もりも消えてゆく 全て流れるんだ 何もかも 雨に溶けた文字みたいに 生きてきた証さえ 白い霧に包まれる 頭の中は からっぽで 風が吹き抜ける部屋みたい どこから来たのか知らない 消しゴムみたいな虫がいる そいつは今日も 僕の中 思い出ばかり食べている 好きだった歌も 笑い合った夜も そっと削って 跡形もなくしてしまう それでも僕は願ってる 消えない何かがあることを たとえ名前を忘れても 心の奥で光るもの 眠りに落ちた僕は また何かを失くすけど 朝日に目を開くたび もう一度 生き直している 全て忘れるんだ 何もかも それでも歩いてゆくんだ 消しゴム虫に食べられても 残る魂があるのなら だけどひとつだけ覚えてるものがある それは遠い記憶 かなたの幸せ 辿り着ける そう信じて 僕は今日も 歩いてゆく