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吾輩は猫である――ちゅ〜る論

V5.5

[Spoken Intro: dignified cat narrator, sparse toy piano] [clears throat] 吾輩はここで始めて ちゅ〜るというものを見た しかも―― あとで聞くとそれは 人間が猫を服従させるために発明した 最も獰悪なるしょくもつであったそうだ [Verse 1: elegant literary narration, playful cabaret pulse] 吾輩は猫である 名前はまだ無い 名前は無いが 腹は減っている 主人は朝から書斎に籠り 何やら難しい顔をしている しかし人間の難しい顔ほど 当てにならぬものはない [chuckles] 吾輩が一声 にゃあと申せば 彼は書物を閉じ 例の細長い袋を取り出した [Whispered Cat Choir] ちゅ〜る…… ちゅ〜る…… [giggles] [Verse 2: graceful tango rhythm, growing anticipation] 袋の端を切った瞬間 この世の空気が変わった 魚とも肉ともつかぬ香りが 鼻の奥へ静かに入り 理性、節度、威厳の類を ことごとく追い出してしまった 吾輩は猫である 猫たるもの しょくもつの前に媚びてはならぬ そう固く決心して 主人の膝へ飛び乗った [Pre-Chorus: accelerating strings, restrained excitement] これは服従ではない 親愛でもない まして芸などでは 断じてない ただ少々―― 味を確かめるだけである! [Chorus: explosive Cute Absurdist Theatercore] ちゅ〜る! 実に素晴らしい! ちゅ〜る! 甚だうまい! 猫の威厳を 一本で溶かし 天下の哲学を 三秒で黙らす! ちゅ〜る! もう少し出せ! ちゅ〜る! 袋を絞れ! そこにまだ 残っているではないか! [Spoken Break: complete musical stop] 主人は云った 「もう無い」 [sighs] 人間は時として 平然と嘘をつく [Verse 3: crooked alternative rock, suspicious cat narration] 吾輩は袋を調べてみた 表から見ればカラである 裏から見てもカラである [whistling] しかしながら カラであることと 中身が無いこととは 必ずしも同じではない 袋の角には まだいちりんほどの希望がある 主人はこれを 誤差と呼ぶ 吾輩はこれを 一食と呼ぶ [Absurdist Breakdown: glitch meows, rapid spoken barrage] 上から押せ! 下へ送れ! 二つに折れ! もう一度絞れ! 箸を使え! 水で溶け! 袋を開け! 皿へ移せ! 資源を粗末にするな! 猫権を軽んずるな! [Cat Gang Shout] 最後の一滴まで 猫のものである! [giggling] [Bridge: solemn gospel organ, reverent choir] 人間は金を求める 学問を求める 名誉を求める しかして猫は そのいずれをも求めぬ ただ願わくは 朝に一本 夕べに一本 できることなら 昼にも一本 [Choir: increasingly sacred] ちゅ〜る…… ちゅ〜る…… 与えよ さらば舐められん [Final Chorus: huge theatrical celebration] ちゅ〜る! 実に素晴らしい! ちゅ〜る! 甚だうまい! 魚の歴史を 袋へ詰めて 猫の未来を 液状にした! ちゅ〜る! 次を開けよ! ちゅ〜る! 早く開けよ! 吾輩はまだ 満足しておらぬ! [Call And Response] ちゅ〜る! (素晴らしい!) ちゅ〜る! (甚だうまい!) ちゅ〜る! (もう一本!) ちゅ〜る! (もう一本!) [Outro: smug whisper, toy piano winding down] かくして吾輩は この家を住家と極めることにした 主人については 今なお不満が多い しかし―― ちゅ〜るを購うだけの知能は 有しているようである [chuckles] [Hard Stop] 明日も ここにいてやろう