街角のカフェ 木漏れ日揺れる午後 窓際の席で揺らぐ 琥珀のティーカップ サラダに添えられた すだちの香りが 記憶の箱を そっと開いていく 鮮やかな緑 すだちの雫 あの日の夏が そっと胸を撫でる 風鈴の音が消えた 夕焼けの空 君の声が遠くで揺れている シンプルな木のインテリア 落ち着く場所 君が好きだったカプチーノみたいに なんでもない仕草が浮かんで消えて瞬く すだちの切り口から覗く遠い青 酸味に忍ばせた優しさの記憶 傷つくことを恐れず話した時間 胸の奥 静かにあたためている 鮮やかな翠 すだちの雫 夕陽の影が伸びて暮れる街並み 遠ざかる君の背中が滲んでいく 今はただ静かに香り私の記憶を擽る ただそれだけ カフェの時計が刻む穏やかな音色 君と感じたあの夏の風は彼方に 遠い彼方に