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教室ラジオ~VOLⅢ#21~

黒板の端っこ 白いチョークの砂 誰かのため息が 周波数になる 名簿をめくる音 午前のノイズ チューニングできない 僕のアンテナ 「大丈夫?」が強すぎて 胸が固まる ポケットの中で 小さなダイヤル回す 上手さより **角度(むき)**がいる 大声より 温度の行き先 **拍(はく)**をひとつ 息を合わせれば 沈黙さえも 合図になる 教室ラジオ 聞こえる? 周波数は「ここにいるよ」へあわせて 「がんばれ」より 少しだけやわらかい 同じ言葉でも 置き場で変わる 心 × エネルギー(エネシン)= 伝わる力 小さな音量でも 灯りは点く 窓ぎわの鉢植え 葉脈がゆれる 返事は半拍遅れ それでも間に合う 君が首を小さく 縦に一度 ノイズが澄んで 音が輪郭を持つ 増やすより 削っていい 飾りはいらない 真ん中の温度 “私”から“あなた”へ 主語をひとつ替えたら 距離のメモリが ひとつ縮む 教室ラジオ 届くよ 黒板の影まで 微弱電波で 「つらかったね」を 君の辞書で 短い一行 回路を温める 心 × エネルギー(エネシン)= 灯る回路 世界の明度が ひとつ上がる (無音の一拍) 正しさよりも あなたの痛点(いたみ) 触れない距離で そっと守る (無音) 胸のメトロノーム 同じ速さになる 教室ラジオ 合図は小さく ゼロだった式に 灯りが差し込む 角度・温度・拍がそろえば 届かなかった声が 歌へ変わる 心 × エネルギー(エネシン)= 変わる世界 周波数は同じ 君と僕で 「ここにいるよ」を 何度でも送ろう チャイムが鳴って 雑音が増えても 指でつまむダイヤル そっと残したまま