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第1話 記憶の雪(導入編)

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世界の謎と能力の提示 色の無い街 人々は感情を持たず静かに生活している 主人公だけが違和感を感じる 夜、空から“六角形の結晶”が降る 触れた瞬間 街の人が泣き出す しかし同時に主人公の記憶が欠ける 能力のルール判明 ・結晶を壊すと感情が戻る ・代わりに主人公の記憶が消える ラスト: 6つの巨大結晶が空に現れる ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 音のない朝に 靴だけが響く 名前を呼ぶ声も ここにはない 白すぎる空は 優しすぎて 痛みさえ消してしまう 僕だけがなぜか 歩幅を迷う 同じ景色なのに 違って見える 心のどこかに 触れたような 知らない空白がある 黒板の文字は 揃いすぎていて 誰の言葉でもなかった 「特にないです」と並ぶ感想 感情のない証明みたいで 笑う場所も 俯く理由も 決められているみたいだ なのに胸が少し痛むのは まだ壊れていないから? 夕暮れが色を落とす 静けさが降り始める 雪に似た結晶が 空からこぼれた 触れた瞬間 世界が泣いた 凍っていた時間がほどける 知らない記憶が流れ込んで 僕の何かが消えていく それでも確かに感じたんだ あの涙は間違いじゃない 白い空の奥で生まれた 最初の温度を 「どうして今…思い出したの」 誰かの声が震えてる 理由もなく流れる涙が この街を揺らしていく その代わりに消えていく 僕の過去の輪郭が 大切だった気がするほど 名前が遠ざかる 痛みだけ残っている 形は思い出せない 約束の気配だけ 胸に刺さっている 壊したのは結晶なのに 壊れていくのは僕の方だ それでも涙は止まらなくて 人は人に戻っていく もしこの記憶が全部 消えてしまったとしても あの瞬間を知ったこと きっと無意味じゃない 夜空に浮かぶ六つの光 呼ばれている気がした あれを壊せば何かが終わり そして始まると知った 僕はまだ知らない 失うものの名前を それでもきっと触れるだろう 凍った世界の中心へ 取り戻すたび 消えていく 僕自身の欠片ごと もし最後に残るものが 何もなかったとしても 誰かの涙が温かいなら それでいいと思えた 白い朝のはじまりに 初めて鼓動が鳴った