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あなたはだぁれ?

黒いリボンを結びなおす 鏡は今日も いい子を映す 笑顔の角度 ひとつ違えば 見抜かれそうで 息を止めた あなたは だれ? だぁれ? この声の奥で 羽が擦れる 籠の中で 上手に歌うほど 本当の名が 消えていく 「大丈夫」って 先に言う癖 心はいつも 最後尾 褒められるたび 軽くなるのは 私じゃなくて 仮面のほう 目を伏せたまま 頷くたび 鍵の音だけ 近くなる 優しさの型 きれいに抜けて 私の輪郭 置き忘れる 羽ばたく夢は 夢のままで 胸の内側 触れられない 「いい子」って言葉が 縛りつけて ほどける先を 隠している あなたは だれ? だぁれ? 笑う私と 泣く私の境界 籠の中で 光を浴びるほど 影は濃くなって あなたは だれなの? 名前の代わりに 鈴を鳴らす 飛べるはずの空 目を閉じてなぞる 翼はここにある ここにあるのに だぁれ だぁれ ねえ だぁれ 「えらいね」って 目線の上で 小さな檻が 煌めいていく 傷つかないよう 先回りして 自分の心を しまい込む 羽音の代わり 拍手が降る そのたびに 透明になって 誰かの理想 似せた呼吸で 私は私を 演じてる 開ける勇気は どこにあるの 鍵穴の向こう 風の匂い 「いい子」の檻を 壊したいのに 壊した私が 怖い あなたは だれ? だぁれ? 笑うカタチだけ 上手になった 籠の中で 祈りを飾るほど 本当の私が 歪んで あなたは だれなの? この胸の奥 まだ息をしてる 飛べない振りを 続けるほど 翼は強くなる 痛いほどに強く 優しさは 針金だった 撫でるたび 肉に食い込む 笑う顔を 作るほど 血の色が 綺麗になる 「いい子ね」って 声がする いったい 何人いるの 名前を呼ぶ 声が重なり 誰の声か わからない 鍵はね ずっと 私の手の中 なのにどうして 開け方だけ 思い出せない あなたは だれ? だぁれ? 鏡の向こうで 目を逸らす子は 籠の中で 祈りをほどいて 本当の名を 口にする あなたは だれなの? 答えはここに 震えたまま 飛べるはずの空 もう一度見る 翼は私だ 私のものだ だぁれ …私