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鉄の味が濃い春

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V5

[Verse 1] 桜色だなんてさ 春になると みんな好きになる 桃よりもうすくて やさしいって 教科書みたいな 顔してる 桜もちかじった舌が クマリンの甘さ 覚えたせいで あの花の匂いだと 勝手に決めた 子供の私 [Pre-Chorus] ほとんど白いくせに 意味ばかり飾りつけて 玉座にふんぞり返るみたいで まぶしくて まぶしくて [Chorus] 私には ただの白 眩しすぎて 色なんて見えないよ 新しい季節の「特別」なんて 子供が夢見る はかない影 うつむいて歩く私は 茶色く濁った花びら 数えてた 今年の春は 少し鉄の味が濃い [Verse 2] 前を向けって言ったくせに あなたのデコピン 急に飛んできて ひょいとよけた私の鼻に あなたの指が ばっちり入った 痛い くすぐったい 笑い転げて 花びらもつられて 揺れていた 「あなたのおかげで色づいたよ」って 言ったのに あなたは謝るばかり [Pre-Chorus] ほとんど白い記憶に 少しずつ錆びた赤が差して 舌の奥 かすかな金属の味 まぶしくて こわくなる [Chorus] 私には まだ白い にじんでいく 言葉と指先 新しい季節の「特別」なんて 子供が信じた ひとくちの夢 うつむいて笑う私は 茶色く濁った花びら 踏みしめた 今年の春は やけに鉄の味が濃い [Bridge] あなたの横顔 少し血の色 私の鼻先 じんとしみる 「ごめんね」ばかり繰り返す声が 桜よりもうすくて やさしすぎて 花びらの白に にじむ赤 私だけが知ってる 春の色 もう二度と戻らない匂いを 胸の奥で かみしめる [Chorus] 私には やっと色 まぶしさより 痛みで見えた春 新しい季節の「特別」なんて 子供の私が やっと手放す うつむいていたあの日から 茶色く濁った花びら 飾りなおす 今年の春は 少し鉄の味が濃い それでも あなたと笑った春だ