
[Intro] 窓の向こう 冬の灯り 湯気のなかで 夜がほどける [Verse 1] 遠い町から届いた箱に 不揃いな季節が詰まっていた 「多すぎるよ」と笑った部屋へ 返事の代わりに香りが満ちる 冷凍庫のいちばん奥で 時間を止めた小さな太陽 見つけるたびに扉を閉じた まだ昨日にしておきたくて [Pre-Chorus] ありがとうも 寂しいも 上手に言えないまま 苦みの残る夜を ゆっくり煮詰めていた [Chorus] 柚子色の明日が この部屋を照らしてる 忘れることじゃなく 温め直せばいい 冷たい思い出を ひとつ食べ終えたなら 次の季節に少しずつ 慣れてゆける気がした [Verse 2] 紙袋からこぼれる冬を 朝の電車で大事に抱いた 誰かに渡すたび軽くなって 代わりに笑顔を持ち帰った 電話の向こう 懐かしい声 用事はそれほどなかったけれど 途切れた会話の静けささえも 今日は不思議とあたたかい [Pre-Chorus] 帰りたいも 帰れないも どちらも本当だから 答えのない気持ちを 湯気の向こうへ浮かべた [Chorus] 柚子色の明日が 凍えた手を包んでる 綺麗な甘さだけが 優しさじゃないんだね 言えなかった言葉も 消えずに残っている それでも私は私の朝を 迎えにゆける気がした [Bridge] もしあの日に戻れたら 違う言葉を選ぶのかな だけど過去は冷たいままで 今を責めたりしない ひと房ずつ さよならを 舌の上で溶かして 涙にならなかった悲しみも ちゃんとここにあった [Final Chorus] 柚子色の明日が カーテンを染めてゆく 終わらせることだって 生きてゆくことだから 冷たい思い出を 最後まで食べ終えて 少し苦いお茶を飲んだ 信じられないほど温かい 柚子色の明日へ 私は歩いてゆく 季節が先に行くのなら こちらから手を伸ばそう [Outro] 冷凍みかんは もうない 柚子は まだ少しある 窓の向こう 冬の灯り 湯気のなかで 朝が始まる

