Song Cover Image

遺物 03:《深海信標のパルス》【Part 03】気泡の奥の周波数

[Voice: Focused, lower register, analytical yet gentle] 波形データを拡大してみると、轟音の中に周期的なクリック音が紛れ込んでいました。 最初は、船体が水圧に耐えかねて軋む音だと思われていました。 ですが、周波数解析を行うと、その振動は不自然なほど正確なテンポを刻んでいたのです。 カチ、カチ、カチ……。 それは船の軋みではありませんでした。 博士がダイビングナイフの柄で、金属の配水パイプをリズミカルに叩いていた音だったのです。 迫り来る浸水の中で、彼は何かを数えていました。