夏のざわめきが 窓の外へ消えてく 冷えたグラスの底 沈む名前のない色 通りすぎた光は 肩にだけ残って 誰もいない部屋で 熱のかけらを探す 数えきれない声は 薄くほどけて 静寂の輪郭だけが やけに鮮明になる 静寂の中で 静寂の中で わたしはわたしを 聴き直す 実りのあとに 実りのあとに 落ちるものまで Wears On 美しい 枝先に揺れる 朱に沈む実の色 たわみながら深く 空を受け止めている 枯れていく葉脈が 黄金へと変わるたび 終わりという名前は 形を変えてゆく 零れる季節の端で 指先が触れる 失うことの中に 満ちていく温度 静寂の中で 静寂の中で わたしはわたしを 聴き直す 実りのあとに 実りのあとに 落ちるものまで Wears On 美しい 夏のなごりは薄く 秋の息に混ざる 消えていくものだけが ほんとうに残る 沈黙の底に ひとつ 種がある しじまに身をゆだね 息をひそめている 静寂の中で 静寂の中で わたしはわたしを 聴き直す 実りのあとに 実りのあとに 枯れることで Wears On 完成する 静寂の中で 静寂の中で