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Parallax Intersection

[Intro] 同じ地図を違う手でひらいた 同じ夜を違う朝として覚えた [Verse 1 - A] 三顧(さんこ)の門を叩いた朝 まだ小さかった旗と国 地図の余白を指さして 「ここから全部、取りに行く」 お前は退路を描いたけど 俺には前しか見えなかった 勝てるかよりも行くかどうか 王ってたぶんそういう生き物 [Verse 1 - B] 三度目の朝 あなたは笑った 天下の話を天気みたいに 私は川幅 兵糧(ひょうろう) 帰れる道まで数えてた 止めたいんじゃない 残したいだけ 勝たせたいより 帰したいだけ 同じ夢でも立つ場所ひとつで 見える未来は少しずれる [Pre-Chorus] お前を信じた だから任せた あなたを信じた だから止めた 同じ未来を違う角度で 近づくほどにずれて見える [Chorus] Parallax Intersection 同じ旗 違う風 同じ勝利 違う傷 俺は「進んだ」と覚えてる 私は「戻せた」と覚えてる どちらも嘘じゃないから ふたりの記憶は少しだけずれている [Verse 2 - A] 項羽(こうう)は范増(はんぞう)の声を 近すぎるから遠ざけた 秀吉(ひでよし)は官兵衛(かんべえ)の才を 頼るほど少し怖くなった 近すぎる知恵は刃にも見える 正しい言葉ほど耳に痛い 「信じている」と「疑っている」は 案外となりに住んでいる [Verse 2 - B] 范増(はんぞう)は宴の向こうに 終わりの形まで見ていた 官兵衛(かんべえ)は先を読みすぎて その先まで疑われた 見えることと届くことは違う 正しいだけじゃ人は動かない 遠くを見る目と今を決める手 どちらが欠けても歴史は止まる [Pre-Chorus] 俺は夜明けを覚えてる 私は死者を覚えてる 俺は勝利を数えてる 私は帰還を数えてる 同じ数字を違う意味で読む [Chorus] Parallax Intersection 同じ国 違う危機 同じ夜 違う記憶 俺は「行ける」と思ってた 私は「まだだ」と思ってた 俺は「信じろ」と言っていた だから私は止めていた [Break] 馬謖(ばしょく)を斬る あなたが選んだ人です だから斬る だから泣く 規律だ 信頼です 同じ刃でも傷は違う [Verse 3 - A] アレクサンドロスはまだ行けると言った パルメニオンはもう十分だと言った 若さは地平線 老練(ろうれん)は墓標(ぼひょう) 同じ景色で終点が違う ナポレオンは世界を描いた ベルティエは命令に変えた 俺が線を引いたつもりでも お前が道にしなければ誰も歩けない [Verse 3 - B] アグリッパは帝国を形にした ベルティエは眠らず線をつないだ 王が描いた大きな一筆を 誰かが現実の線へ直していく 名前はひとつ大きく残る けれど歴史の行間(ぎょうかん)には 王より静かに地図を支えた もうひとりの手が確かにある [Bridge] 五丈原(ごじょうげん)の夜 星が落ちる 主君(しゅくん)はもうずっと前にいない それでも孔明(こうめい)は地図を開いた 命令じゃなく約束のために もしあの日 違う声を聞いていたら 歴史は変わったのかな それとも誰かが別の場所で 同じ間違いをしたのかな [Final Chorus] Parallax Intersection 長安(ちょうあん)からローマまで 関ヶ原(せきがはら)からアウステルリッツまで 旗も国も名前も違う でも二人の距離だけよく似てる 俺は夢を見た だから剣を抜いた 私は代価(だいか)を見た だから帰路を引いた 俺はあなたを信じた だから任せた 私はあなたを信じた だから逆らった 同じ言葉から違う答えが生まれる それでも最後には同じ場所へ立っている [Rap Break] 交差 誤差 勝者 敗者 評価 代価 栄光 残響 進む判断 戻す判断 どちらも明日を残すためだった 王が夢を見る 軍師が線を引く 将が剣を抜く 参謀が道を引く 名が残る人 名を支える人 ひとつの時代をふたりで生きる [Final Refrain] 歴史にはひとりの名前が残る でもその余白にはもうひとつの声がある 進めと言った声 待てと言った声 どちらかだけでは ここまで来られなかった [Outro] あなたは空を見ていた 私はあなたを見ていた たぶん最初から 同じ景色を見ていなかった