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飛蛍(とびほたる)

V4.5-ALL

夕闇がみなもを染めて 風がそっとくさきを揺らす せいじゃくに包まれたこみちで 君といた夏を思い出す ひとつ、ふたつ 命のまたたき やみにうかぶ あわいひかりのつぶ 「きれいだね」と はしゃいだ君の声が 今も耳の奥で 優しくひびくよ あぁ とびほたる 燃えては消える光よ 短い季節をかけぬけて どこへ行くの 触れたなら 壊れてしまいそうで そっと見つめるだけ 届かないこの想い乗せて 水鏡に映る光の群れ いつからだろう 隣に君はいない 交わした言葉は 宙を舞ったまま 行き場もなくして 光に溶けていく 追いかけても 指の間をすり抜ける はかない命だと わかっているのに 伝えきれなかった 「さよなら」さえも 言えずに心で 何度も繰り返す あぁ とびほたる 夜空をいろどるしらべ 来年もここで会えるかな 同じ場所で つのってく 愛しさが胸を突く どうか消えないで この夜が明けるまで さぁ とびほたる  私の心を照らして 君と過ごしたあの夏は えいえんだから この胸に 確かなひかりともし ひとり見送るから どうか安らかに眠って (アウトロ) 静けさが戻る てのひらに 残るぬくもり ・・・ホタル。