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ニジイロノジュー

V5.5

虹色の銃。 ああ、あれね。 きのう ドンキに売ってたわ。 狂った宇宙人のマスクね。 あれも、 イオンのなかに入ってる、 ビレバンに売ってたわ。 あれ? わたし、 なにを したかったんだっけ? なにを、 言いたかったんだっけ? 誰も、 狂ってなんか、いない。 もし、 「狂ってる」 という言葉が、なかったとしよう。 きっとあんたは、 その、 狂ってるってものに対して、 何か違いを 感じる。 でも、 それを表すすべが、なくて。 否定するすべも、なくて。 ただ、 そういうものだと、 受け入れるだろう。 でも、 だから言葉が悪いってことじゃ、ない。 感覚とズレている、 その罠にさえ、 かからなければ いいんだ。 うまく、利用すればいいんだ。 だれかに、 時や距離を 超えて、 伝えることができる。 そんな話してるんじゃ、ないって。 意味わかんないって。 そんなこと、 分かってるって。 意味なんて、 あんたが 決めるんだって。 ただ、 言いたくなっただけだ。 あんたの歌も、 そうだろう? ただ、 言いたくなっただけ。 それで いいじゃん。 例え、 伝わるニュアンスが、 ずれたとしても。 思いの価値を、 削ったとしても。 いいんだって。 あんたは、 精一杯やった。 あとは、 受け取る側に 任せてみようよ。 信用してみようよ。 誰も彼も、 狂ってるって、 決めつけないでさ。 とはいっても、 みんな 狂ってるよな。 でも私は、 狂ってる人のほうが 好きなんだ。 って、 また、 なになにのほうが好きって、 比べようとする。 人間の 悪い癖だな。 人間の悪い癖って、 人間を一律に考えるって。 おかしくないか、 あんた? いやいや、 みんな狂ってるなら、 みんな同じってことだぞ? じゃあ、 いいじゃないか。 何の問題も、 ないじゃないか。 そうなんだよ。 何の問題も、 ないはずなんだよ。 そのはずなんだけど。 そのはず、 なんだけど。 なんか、 問題を抱えてる気が、 してるんだよ。 あれ? わたし、 なにをしたかったんだっけ? なにを、 言いたかったんだっけ? 虹色の銃。 狂った宇宙人のマスク。 ドンキ。 ビレバン。 言葉。 感覚。 あんたの歌。 わたしの声。 あれ? わたし、 なにをしたかったんだっけ? なにを、 言いたかったんだっけ?