[verse1] 静かな部屋の奥 ひとつの着物 畳まれたまま 季節を越えて 袖を通す人は もういなくて 色褪せながら 眠っていた 葛篭の中で 時だけが過ぎ 待つ人もなく 月日を重ね 指先でそっと 触れてみれば 遠い記憶が 胸によみがえる [verse2] 手放しがたくて ただそれだけを願った けれど時は 音もなく 形あるものを 解きほぐす [pre chorus] このまま眠らせるより 誰かのもとへ 名残を胸に抱えたまま そっと手を 離した [chorus] さようならじゃない そう言い聞かせながら ほどけそうな記憶を ひとつ 結び直す 形は変わっても 消えずに灯る色がある 遠い日のぬくもりを 誰かの明日へ 託して [verse3] 知らない誰かの 手の中で 新しい時間が 始まって 針と糸に 導かれながら 少しずつ 姿を変えてゆく かつての袖も 裾も もう同じでは ないけれど そこに残った ひとひらは 新しい日々を 歩んでゆく [bridge] 季節がいくつ 巡っても 忘れた頃に よみがえる あの日の色と たたずまい 胸の奥に 息づくもの ある日の夕暮れ 小さな包みが 舞い込んだ 紐をほどけば 見覚えのある 色が咲く [final chorus] さようならじゃない 胸の奥で そっと結ぶ 遠い記憶の その先に 静かな時間が 流れてる 形は変わっても 消えずに灯る色がある あの日の思い出 静かに胸へ 還る [outro] 長い耳ふたつ  揺らした小さなうさぎ そっと手のひらに 乗せれば 遠き日の 布の記憶 今もここに