
One, two 白いスニーカー 泥が少し跳ねた 放課後の坂道で 息を切らしていた 教室のカーテンが 膨らんで戻ってく 言いかけた約束を チャイムがさらった 追いつけないくらい 季節は速いけど 君の背中だけは 見失いたくない 走れ 走れ 名前を呼ぶ声まで 夕立の匂いを越えて まっすぐ届くように 走れ 走れ 不器用な願いごと 靴紐がほどけても 止まりたくなかった 購買の紙パック 半分ずつ分け合った 小さな幸せほど 胸に残るんだね 大人になる途中で なくすものもあるなら この汚れた白さを 記念にしておこう 走れ 走れ 校庭の向こう側へ 言葉より先に今を 君へ渡したくて 走れ 走れ 笑い声がほどける 夏の端っこでずっと 夢中になっていた 靴跡だけが 光っていた

