
それは優しい顔で 私の部屋に入り込んだ 鍵なんて最初から 掛けていなかったみたいに 選べることが増えるたび 決まりごとは薄くなって どこへでも行けるはずが どこにも行けなくなった 誰も責めていないのに 胸の奥だけもどかしい 掠れた地図を広げては 行き先を失くしていく 自由な衝動が 私の首に縄を掛けた 焦らないで まだ私は何処にも行かない 答えを聞く前に 私の身体は宙へ浮かんで 存在そのものを 否定されていた 願っていたはずの光が 遠くで光る 生きていたいと願うほど 消えてしまいそうで… 間違いさえ選べることが こんなにも苦しいなんて 昨日までの私なら 気付かないままでいられた 放置されたまま残された 未来だけが重たくて 開いたままの扉から 冷たい声が流れ込む 自由な表現が 私の首に縄を掛けた 逃げたいわけじゃない ただ上手く息ができない 答えを知る頃には 私はもう別の誰かで 残された表面だけが 静かに流れていた 壊したかった檻さえ 見つからないまま 生きていたいと願うほど 私が遠くなる

