
夏逝き
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STUDIO
夕立の匂いが まだ袖に残ってる 影の長さだけ 夏は遠ざかる 白いシャツの背中 何も言わず歩く かすれた蝉声が 足音に溶ける 揺れる電車の窓に あなたの横顔 手を伸ばしても 届かない場所 信号が変わるたび 胸がきしむのは 言葉より先に 季節が終わるから もう一度だけ 振り返ってほしかった 夕焼けと一緒に あなたが遠ざかる 名前も呼べずに 指のすき間から 最後の光が 静かに零れた 街灯が灯って 影が二つに別れる 名前を呼べば 風にさらわれる 花火の残り香 遠くでまだ揺れて 歩幅の違いだけ 心が離れてく 終わらない夏だと 信じていたのに 空の色だけが 急ぎ足で滲む 水面に残る波紋が 消えていくたび 胸の奥の夏も 遠くなっていく この道の先で あなたは振り向かない 言えない言葉が 胸で渦を巻く 時間を戻せたら 笑えただろうか 影と影が ひとつに重なるまで あなたじゃなきゃ 埋まらないまま 影が伸びるたびに 胸が痛むだろう あの日の匂いも 夕立の音も 変わらないまま 僕を縛る もう一度だけ 振り返ってほしかった 夕焼けと一緒に あなたが遠ざかる 名前も呼べずに 指のすき間から 最後の光が 静かに零れた 夕立の匂いが 遠くに消えていく かすれた蝉声が 夜へ溶けていく 影のない道を ひとりで歩いて 夏が終わっていく 風が連れ去ってゆく

