華やかな舞台の上 喝采は雨音のように それが届くことはなく 空洞を抱えたまま 居場所なんて無かった 拍手の残響だけが広がる 満たされるはずの景色は 遠ざかる蜃気楼のように 輪郭は静かに軋み 心は零れ落ちていく この目を、この耳を 少しずつ削ぎ落として 誰かに差し出していた その不確かな現実の中に 自分は存在しない 世界は白紙のままで 誰かの期待に応えては 自分が見えなくなっていた 望んだ筈の景色の上 色褪せた写真みたいだ 灰色の空を見上げていた 見失った事すら気付かずに 空虚な心は流れて行き 錆び付いた言葉だけが残る この目を、この耳を 少しずつ削ぎ落として 誰かに差し出していた その不確かな現実の中に 自分は存在しない 世界は白紙のままで


