夜の音が聴こえる 遠く彼方から 高速を走る獣の声 僕は空を仰ぐ 冷えた空気が降りて 鼻先をくすぐる 星はひそひそと囁き 夜は続いていく ペダルを踏んで 静かに漕ぎ出した 宛てもなくただ 何かに引かれるように 深い藍に誘われ 駆ける体 泳ぐ心 解き放たれていく もっともっと遠くへ 静止した街を抜けて 肌に響く 風が唄う 境界なんてなかった 宇宙と僕に 羽を擦る 小さな オーケストラ 音色は減り 微かなカルテット 吐く息は 散り散り 消えていき いつか僕も 夜に溶けていく もうじき眠った 世界が目を醒ます 結局 どこにも辿り着けぬまま 深い藍に誘われ 駆ける体 泳ぐ心 解き放たれていく もっともっと遠くへ 静止した街を抜けて 肌に響く 風が唄う 境界なんてなかった 宇宙と僕に 秘めた時は暴かれ 明ける地平 解ける魔法 切り離されてしまう もっともっと遠くへ 一際冷たい風が 終わり告げる 舞う明け星 白く消える月のように また身を潜めよう 白く消える月のように また身を潜めよう


