
夜の奥で 街が息をする 光は脈を打ち 静かに揺れる 名前のない 通りを抜けて 誰にも届かない 音が残る 根は深く 壁を越えて 境界を 忘れさせる 触れなくても わかるほど 私と共に生きる 呼吸する街の 中心で 大きな樹が 時を抱く 止まらない 終わらない 鼓動だけが 続いていく 窓の影が ゆっくり動く 建物は夢を 見ているように ツタはただ 絡むのではなく 共に在る 音もなく リズムを刻む 空気が 満ちては引く この街は 誰のものでもなく それでも 確かにある 呼吸する街の 中心で 光と影が 溶け合う 始まりも 終わりもなく 鼓動だけが 続いていく 吐くように 灯りが消え 吸うように また生まれる 街は今も 静かに 生きている

