六の月に入り、とうとうロイとバートランドのお別れの時がやってきた。風の精霊がバートランドに伝言を運んで来たのである。バートランドがロイに伝えると、ロイは泣いていた。 「先生、今まで本当にありがとうございました。また会えるよね」 「もちろん。君の成長を、俺も楽しみにしているよ」 「ううう……」 バートランドはロイを軽く抱きしめていた。 (絶対に死ぬなよ。必ず、生きてまた会おう) 話を聞いて、ナナミ、シス、ラギがミカエルの屋敷にあわててやってきた。 「先生、今まで長い間ありがとうございました」 「また来てくださいね」 「絶対ですよ」 他の子供達も泣いていた。 「みんな良い子達だ。俺は君達の成長も楽しみにしているよ。この国のことが好きだよ。蛇はまだ苦手だけどね」 というと子供達は笑っていた。夕方には迎えが来るというので、この日はそのままミカエルの屋敷で宴会という流れになった。いろいろな者がバートランドに別れを言いに来た。もちろんドルイドも。ゆりも行きたかったが行けず、仕方なく子供達にラクシュミ経由で伝言を頼んだ。 そして夕方、闘技場にて、ロイだけを見送りにバートランドが荷物を持ってたたずんでいると、ハロルドが姿を現した。 ハロルドはロイを見ると、「後で私の部屋に行く、母親に言っておいてくれ」と言った。 「わかりました。ハロルド様、バートランド様をぼくの先生にしてくれてありがとうございました」 「私がしたわけじゃないが」 「じゃあ元気で」 バートランドの言葉に、「さようなら」とロイは元気よく言って返し、二人は消えた。