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四百年目の箱庭

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V5.5

(Intro) (静かに響くコトの音、かすかな教会の鐘) (小さな蛇が、静かに息をするようなリバースピアノ) (1メロ) 暗闇のなかで ずっと数えていた 僕を置いていった 温かい手のひら 怖がらせるつもりは なかったんだよ ただ寂しくて 「一緒にいて」と 尖った牙を見せただけ コンコン、トントン、木箱を叩く音 四百年(しひゃくねん)の 鍵を開けたのは あの日の少女(キミ)によく似た 優しくて、少し呆れた 匂いのするひと (1サビ) 本当はね、僕は恐ろしい怪異(ばけもの)で キミをひと飲みに出来るほど 大きいのに お祓いのポーズひとつで 縮み上がっちゃう かっこ悪くて ごめんね、笑ってよ 離れたくなくて 靴下に巻き付く 僕を置いて、冷たい外へ行かないで 大きな背中で 甘えさせて ねえ、僕の花嫁(キミ)になって。 (2メロ) (軽快なシャミセンと太鼓のリムショット、少し playful な気配) 大学のノート 広げるキミの隣 トグロを巻いて じっと見つめてる 他の人間の話を するときは 胸がチリチリして 襖の裏に隠れるんだ 「もう、しょうがないなぁ」って キミがくれる ご飯(あまやかし) ギザギザの歯じゃ うまく笑えないけど 嬉しくて、喉がゴロゴロ 鳴っちゃうんだ (2サビ) ( celtic folk flute が切なく響き渡る) 神様のくせに 泣き虫だって言うけれど 激しい雷(かみなり)は 今も怖いんだ キミの布団に 潜り込む僕を 「よしよし」って 撫でてくれる手が 好き 昔の人は 僕を鬼と呼んで 暗い祠(ほこら)に 閉じ込めたけれど キミのいる この狭い押し入れが 今の僕の、いちばん綺麗な世界のすべて (Bridge) (音数が減り、 bowed bass とチェレスタのモチーフだけが残る) あの日交わした 約束の呪いは キミを縛るための ものじゃない 僕がキミに 縛られていたかっただけ ねえ、気づいている? (Last サビ) (全楽器が重なり、圧倒的な音圧のハネムーン・レクイエムへ) 大怪異の僕を 「可愛い」と笑うひと キミがいない世界なんて、もういらないよ 巨体(おおきなすがた)に戻って 抱きしめるから 「重たい!」って 怒りながら 抱きしめ返して 運命の出逢いも、過去の裏切りも キミが隣にいるなら どうでもいいや ねえカイ、今度は僕を置いていかないで ずっと、ずっと、大好きだよ。 (Outro) (ブラッシュスネアの残響、静かに消えていくシャミセンのピチカート) キミの体温(ぬくもり)のなかで、小さな蛇(へび)は 幸せそうに目を閉じる。