
潮のかおりに まどろみながら 特急「宇和海」 トンネルぬける リアスの入り江 浮かぶ影 港のネオンが ひとつ灯る 伊達の城には 風が鳴く 石垣こえて 月がのぼる 武家屋敷の 小道ぬけ 鯛めしの香りが 胸にしみる 宇和海ブルース 今夜もひとり 潮騒メロディー 夢をまぜて 恋も祭りも 通り過ぎて 帰れぬ町に 歌だけが残る 牛鬼が走る 真夏の夜 火の粉のような 声がとぶ 闘牛小屋の 太鼓の音に 忘れたはずの名を つぶやいた 宇和海ブルース 波のうたかた 真珠のような 涙ひとつ 汽笛のあとで 手を振る影 あの頃の君に さよならを言う しずかな港に 揺れる月 誰かのための ブルースが流れる

