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ここで息をしてる

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駅前の壁に 背中あずけ ケースを開ける 夜の風 名前も知らない 通り過ぎる人 俺の声なんて 聞こえちゃいない 弦を鳴らすたび 手が少し震え うまく生きること 歌えなくて それでもここで 歌わなきゃ 今日が 今日のまま終わる 誰にも頼れず 誰にも誓えず ただ 逃げなかっただけ ギター一本で 世界に立って 何者でもない 俺を歌う 拍手はいらない 夢も軽くていい ここで息してる それだけで 声が割れても 音が外れても 嘘だけは 鳴らさない ギター一本で 夜に立って 俺の人生を 弾き続ける 立ち止まる影 ひとつ ふたつ 目が合うたび 逃げそうになる 硬貨の音が ケースに落ち 胸の奥が 少しだけ温む 「上手だね」じゃない 「ありがとう」でもない ただ 黙って聴いてた その背中が 今日の報酬 誰かの夜に ほんの一瞬 灯りを置けたなら ギター一本で 街に立って 負けた日々さえ 抱えて歌う 夢はまだ 名前もなくて それでも前に 進んでる 売れるかどうかじゃ 測れない 確かに ここにいる ギター一本で 夜に立って 俺は俺を やめなかった 強くなりたいわけじゃない 消えたくないだけなんだ 小さな音でも 本当なら 届くと信じたい ギター一本で 朝を待って 昨日より少し 声が出る もし誰もいなくなっても この歌は 俺を見捨てない 名前がなくても 場所がなくても 弦は 嘘をつかない ギター一本で 夜を越えて 俺は今日も ここに立つ ケースを閉じる 夜明け前 弦の余韻が 胸に残る まだ途中だ でも確かに 歌い続けてる