[prelude] 薔薇色の影が 軋む書架を滑り 静寂は踊り出す 《円舞曲》(ワルツ)の姫 [Verse 1] 《仮面舞踏会》(バルマスケ)の輪で 誰もが影 蝋燭の火に 浮かぶ輪郭を裂く 増えて減る 刻の拍の謎 優雅な《序章》(プレリュード)は 歪みゆくよ [Verse 2] あれは私の 失せし影 絹の仮面が 月光を裂く 血筆描く 紅の謎 記憶の舞踏 叫べぬソプラノよ [Pre-Chorus] 指先が描く 名もなき譜面よ 繰り返すステップ 胸の深くに響く [Chorus] 舞え 舞え 崩れながら仮面を脱げ 《図書室》(ビブリオテカ)で 名前を探せ 消えた声も 散った約束も 黄昏の床で 再び舞え [Verse 3] 銀の仮面 それは還らぬ影と成む 欠けた影が 燻る冷気を掴む 血塗られた輪 戦場の残響が哭み 壊れた《旋律》(メロディ)に 罪が揺れるよ [modulation] 死拍 誤拍 不協の理 調弦が裂け 管が呻く 仮面が割れ 文字が渦を巻く 中心に集う 無題の頁 [Verse 4] 《失われし声の舞踏譜》(パルティトゥーラ) 筆が走む 記憶が飛ぶ 紅の残像を描く 音叉が残し 影が示す誓み 終わりではない 静かな誓約よ [Hook] 響け 響け 割れた面越しに声 誰かの叫び 呑み込んだまま消せ 交わらぬ声と 届かぬ指輪も 余白の頁に 鼓動を換え [Outro] 六つの音が 静寂を裂き 黄昏は沈み 紫紺に潜む まだ名もない本が 頁を捲り開かん 遠い夜明けを 調和へ招く調律 [chuckles] [Fade Out]