[Intro] [Verse 1] 私はまだ 春先に咲く花 始発に揺られる 眠たいバスの窓から 季節の足音より 少しだけ早く目を覚ました 街路樹の影の底で 冷えたアスファルトの体温を 毛布みたいに かぶっている [Pre-Chorus] 待たれてなんか いない気がして それでも バス停の標識みたいに 同じ場所で 誰かを待つふりをしている ひび割れた路面の 浅い呼吸のあいだから 咲きたいくせに 散る練習だけを 胸の中で続けている [Chorus] 私はまだ 春先に咲く花 季節の足音より 少しだけ早く震えてる 誰にも気づかれない 車道ぎわの影で この世界なんて ところどころまだドブみたいで それでも、あなたの朝を ずっと待ってしまう花 [Verse 2] 眩しさなんて 本当は苦手で 締切(しめきり)に追われたままの目で ビルの谷間をこぼれる 朝焼けをなぞっている 諦めきれない種みたいな 小さな希望を抱いたまま もう要らない未来だと 舌の上だけで 強がって捨ててみせる [Bridge] 春風なんて まだ来なければいいのに 撫でられるたび 隠してきたやわらかさが ばれてしまうから それでも花びらを 最後まで閉じきれなくて 今日か明日か 散るその瞬間をこわがっている [Chorus] 私はまだ 春先に咲く花 季節外れの孤独を 抱きしめたまま咲いている あなたのいない座席から 同じ街を眺めながら それでもあなたの朝を 信じて待ってしまう花 [Outro] 静かに 静かに 目を閉じる花


