
伊弉諾の言霊(いざなぎのことだま) かくりよの底より われは見ゆ うつし世に迷ふ 汝(なれ)らが影を いづこへ行くや 命の子らよ 光忘れて 名のみを追ひて あな 愚かしきかな されど いとしきかな 汝が胸に 宿りし火は 天(あめ)より授かりしものぞ 思ひ出せよ 風の声 水の調べ 山の息吹 土のぬくもり それこそ 神の言(こと)なり 我は黄泉(よみ)を見たり 穢(けが)れもまた 理(ことわり)と知れり 逃ぐるな 背くな 闇を抱きて 光となせ 命とは 絶ゆるものにあらず 巡りて 形を変へるのみ うつせみの世にて 嘆くなかれ 別れもまた 結びの始め ああ 聞け 静寂(しじま)の奥に響く声を 汝こそ 神のかけら 忘るるな その尊き由(よし)を いざ 立て 風と共に 火を灯せ この世は 仮の宿なれど その一瞬こそ 永遠なり

