
灯りの籠で まどろむ 心拍だけが 空をひきずる 終わらぬ余白 指先に触れ 砂時計は溶けて まわりつづける まぶたの裏 沈む影 声は遠く 私を通り抜ける 「帰ろう」とささやく けれど 霧の中 諦観だけが笑う 空転の車輪 ぐるり ぐるり 正しさも振りも ゆがんで溶ける 拍心は伸び 時間は裂け 私の今は ねじれて漂う 透明な待機列 ここで止まる 呼吸すら儀式のように重く 完了しない夜 余韻に浸り ひとり 時間だけが溶けていく 出口のないループ 輪郭が崩れ 影に溶けた 私の声 眠りの宝石は遠く ——扉はまだ 開かないまま

