久しぶりだねと 少し笑って 次の言葉を 少し探した 前より静かな 夜だったけど 前より少し ぎこちなかった 何も変わって いないみたいで 知らない時間が 増えていた きみがいてくれる それだけで いいはずなのに 君はそっちで 僕はこっちで 同じ夜を 歩いているけど 君はそっちで 僕はこっちで 二人の靴が 足音を鳴らす 雨の海辺を ふたりで歩く 近づいてくる 終電の時間 動き出した 緑の電車を 少し長く 見送っていた きみと一緒にいた それだけで いいはずなのに 君はそっちで 僕はこっちで 雨の向こうを 見てはいるけど 君はそっちで 僕はこっちで 別々の傘に 雨粒が落ちる 夜は終わるから 綺麗なのかな もう少しだけ 一緒にいたくて 傘の端だけ 寄せて歩いた 君はそっちで 僕はこっちで それぞれの空に 朝日がのぼる 君はそっちで 僕はこっちで それぞれの時が 進んでいく 君はそっちで 僕はこっちで またそれぞれの 日常は続く 君はそっちで 僕はこっちで 同じ空に 雲が流れる