
潜影スピリット(真田幸村のうた)
ここは最初で最後の夜 明かりを消して すべてを見届ける 古傷が疼く おしろいの下 金魚ばち 火の粉が流れる 静かな本能 理性を欺き 血の香りで 踊る忘れ名 赤い武具 素肌になじんで 鼓動と太鼓 重なり響く 障子越しの火の粉が 呼吸の隙間に落ちて 数えきれぬぜっきょうに 胸は焼けつくほど熱い 国もあるじも消えたあとで 喉の奥に刺さる誓いは まだ脈を打つ 潜影スピリット——燃え尽きろ 闇をまとう刃になれ 愛も憎しみも この胸に縫いつけて 骨のきしみ すべての嘘を断ち切れ 潜影スピリット——呼び覚ませ 名もなき影たちの群れ 灯りをのみこんで 共に散りゆけ 線香の煙 焦げた木の匂いも混ざり 異様なまでに澄んだどうこう 「逃げろ」と「終われ」が 喉でぶつかる 灰が髪に降るそのたび 三途の水辺が足を濡らす 記憶の酵素が溢れ 皮膚の内側で暴れる どこに還れというのか? この体そのものが火種 襖一枚 隔てた向こうで 槍の音と祈りが衝突する 灯りはもう 二度と戻らないけど 消えるより 星となって照らすほうがいい 崩れた屋根の隙間から 最後の風が吹いて この身ごと願いだけを空に放つ かわらが落ちる音 終わりを告げる鐘 この夜をこえて名が書き換わる せめて真実一つだけ 歴史に刻みたい 燃え残った影が立ち上がり 武具は捨てずに 六文銭が渡り銭になる 潜影スピリット——燃え尽きろ 闇をまとう刃になれ 愛も憎しみも この胸に縫いつけて 骨のきしみ すべての嘘を断ち切れ 潜影スピリット——呼び覚ませ 名もなき影たちの群れ 灯りをのみこんで 共に散りゆけ この灯は消えない あなたの影が 次の夜を照らすから ※「潜影スピリット」という言葉は、名もなき影たち(戦士や亡霊)の群れを呼び覚まし、闇に包まれた刃となって燃え尽きる、という意味合いを持っています。これは、自分自身の影や過去の記憶、あるいは仲間の亡霊たちと共に、最後まで戦い抜く決意を表しています。


