受話器から聞こえるその声は 忘れたような覚えているような 今 深夜を告げる 置き去りにしてきた あの時の想いや夢だなんて そんな時に鳴る何処からかのベル   すごく昔に感じるその記憶 思い出になってしまったような 埃のかぶったオモチャ達 もう思い出すことなんてないと思ってた そんなものだった 懐かしい音を思い出すように 何処からか湧き上がる感情は 思い出してしまえば 擦り傷の様に 地味に沁みてくる 滲む想いは 頭の先からつま先まで 駆け巡る電流のように 全身を震わせていく その振動が響き渡れば 加速する鼓動に 胸を痛めるんだ 胸の奥では忘れたことなんてなかったんだ 何かあればすぐ思い出す あの時の光景が目の前にあるような ああーー 聞きなれた音も懐かしい匂いも混ざり合って やがては 渦になり風になり すべてを吹きとばしていけと。 遅くはないんだ さぁ 走り出せと。 駆け巡る電流のままに。 風になるか 風に溶けて消えゆくのか 音となり光となり 消えてゆく前に 走り出せ 走り出せ 鳴り始めた電話のベルの音が 今日はなんだか懐かしくて すこし心地よくてね