
午前三時 止まった時計 息を潜める白い天井 閉じたカーテンの向こうでは 世界がまだ動いている 名前を呼ぶ声はなく 鳴らない通知を眺めていた 心だけ置き去りにされて 身体だけが今日を生きている 「大丈夫」は錆びた言葉 何度飲み込めば消えるんだろう 鏡の中に映る誰かは もう僕によく似た抜け殻だ この夜は終わらなくていい 朝なんて来なくていい 光はいつも眩しすぎて 傷口ばかり照らしていく 息をするたび沈んでいく 誰にも届かない深い底へ 叫ぶ声さえ泡になって 静かに闇へ溶けていく 思い出は刃物みたいに 優しい顔で胸を裂く 忘れたいほど消えなくて 忘れた頃にまた疼く 何を信じればよかった 何を捨てればよかった 答えはどこにも落ちてなくて ただ夜だけが増えていく 僕が消えてもこの街は 何事もなく朝を迎える そんな程度の存在なら 最初からいなかったようだ 名前も声も温もりも ゆっくり闇に溶けていく 最後に残る静寂だけが 僕を優しく抱きしめていた

