𝔸𝕀𝕌【𝔸udible 𝕀dol 𝕌niverse】 音楽プロジェクト"𝙇𝙄𝙉-𝙜𝙞𝙧𝙡 𝙉𝙐𝙈𝘽𝙀𝙍𝙎"が描く一大叙事詩  𝔸𝕀𝕌 # 5 - 6 https://suno.com/playlist/4e179df0-d129-4cf5-ba7a-fe8229949d05  [総集編] 3分でわかる 𝔸𝕀𝕌 https://suno.com/playlist/b46c3510-4f2f-49ad-8833-d42157db6a56  ↶⇃↧↡↓⇣⇟⇓⇊ 🆂🆃🅾🆁🆈 is below ⇊⇓⇟⇣↓↡↧⇂↷ ──────────────────────────────────── 2️⃣ (bÅd)CHU×2-iNG [sweet electropop, Stomp and Holler, neo-psychedelia]   PLAYLIST  (bÅd) https://suno.com/playlist/a5242b89-f54d-49a5-b0d0-397a043e3ab1 2️⃣ 夢の『ばっちゅ~ランド!』 [Electrical Rapid Automatic,themepark themesong,electorical parade,marching,chiptune]  PLAYLIST https://suno.com/playlist/be5eaf0e-c62b-4963-af2a-91395b0826b6 2️⃣ Å・𝐟𝐞𝐰 ~ ふぅ のソロとちょっとだけ ひぃ ~ https://suno.com/playlist/8de47bdb-0de0-4680-b979-4adda4b4fad6 「時空を駆ける ふぅ のソロ(?)プロジェクト」 ❷ ニセ✡ばっちゅ~ (pÅq) https://suno.com/playlist/158d40ee-13c9-447d-aaba-ff20d7103efa 「誰が呼んだか知らないが ソイツらの名前は ニセ✡ばっちゅ~ 💔」 「ばっちゅ~?𝖵ⁱ𝗋♰𝗎𝖾?」 「贋物 (pÅq) 注意」 ────────────────────────────────── ねんねんころり ねんころり このリネン室で捻出するメメントモリを ぬかるんだ黒い森を 錆びついた赤い檻を Lion抜け出したから追いかける勇敢なOrion ヘッドフォンのなか悲鳴すさまじく 駆け巡るめまぐるしく  なまじ苦行の過程の果てを破堤して なだれ込んでくるImages the magic 無表情 仮面舞踏会 Masquarade mirror ballの下でPASS THE MIC 右は敗者 左も敗者 挨拶もほどほどに新陳代謝  Difficults Occult Culture これぞ ばっちゅ~儲かる株式会社 はいどうも ばっちゅーやべぇ リリックは一昼夜で 内容も あっちゅー間で 技法は企業秘密だね 一応ニーズは三つだけ hipとhopでhits 生まれる 充実した休日 ピューリッツァー賞総ナメ もうダメ  bounce a わんさ わんさか……once again クリームアンドパニッシュメン 手放せないサプリメン 病んで夢見るRomeo 病んで夢見るMoriを 闇で夢見るLonely Boy in Fallin’ all LIMBO 退廃的な世界で這い這い 胎児は鬼退治で忙しい  っていうか毎時2光速でイベントホライズン 走る光の巨人だよ RISING 風雲児 風雷神 スパイシーすぎてデキあがる愛人と右大臣 鬼さん お兄さん 青二才よ こちら アホみたいにHOLD ME TIGHT てかハメたい リングもガラスのヒールも物質 時代とともに風化しては紛失 残滓の絵の具で描いたエログロ世界は狭いが 反吐臭い毒咲いた独裁者よ  古い膜破り捨てRemark Movieは字幕じゃ理解できない知恵遅れ Oh Jeasus ケツ浮かし交番前通過し 愛想尽かし一昔前の週刊誌 白々しい沈黙のツーカーシート つうか死にたくなる夜はBED to 墓場で馬鹿話ばっかしようよ デカダンス 重いケツ浮かす椅子取りゲーム ファック......BLACK HISTORY DAYS 病んで夢見るRomeo 病んで夢見るMoriを 闇で夢見るLonely Boy in Fallin’ all LIMBO あぁぶらりぶらり リクライニングで ごろり思いついた詩 お蔵入りにして Surprising up up rising 室内ランニング ディープラーニング なにせ記憶障害 ごまかす嘘つき苦笑がいい だって思い出せないんだもん すぐに忘れちゃうんだもん "No, please. Nothing."なんて言ってみてえ  マジ都合がいい人生オーガニック どうなってるんだ脳よ NOといえ 枯れた喉の濃度は能動的アノードからカソードに ノード組み替えたアソートばり あっそうって発想のいいとこばっかり総取りで滑走路を発つ Dreams Comes True PLEASE そのHOW TO Boys be ambitious 恋するバンビショップ! 病んで夢見るRomeo 病んで夢見るMoriを 闇で夢見るLonely Boy in Fallin’ all LIMBO O Romeo, Romeo! wherefore art thou Romeo? Romeo. By all means–Rome. I will cherish my visit here in memory as long as I live. O Romeo, Romeo! No!scorpiooooo! 病んで夢見るRomeo 病んで夢見るMoriを 闇で夢見るLonely Boy in Fallin’ all LIMBO 病み上がりにメメントモリを ──────────────────────────────────── 🆂🆃🅾🆁🆈  第6章 『 𝐃𝐑𝐄𝐀𝐌 & 𝐃𝐑𝐄𝐀𝐌 』 vol.22 第五圏 ―― 理想の矛盾 「もっと、愉しいことしましょうよ」  奥に別の部屋がのぞき、その先にも扉がある。"色欲"の赤いサーベルの切っ先は、まだラファの喉元にあった。  "色欲"は刃を引き、ひとつの扉を指した。  向こうでは、ひと組の男女が向き合っていた。男が言葉を探すあいだ、女は黙って待つ。女は男が聞きたかった返事を、まるで初めから知っていたように返す。  男が笑う。女も笑う。  《NORN》がそこに集めていたのは、人々の恋愛感情や理想の相手についての記録だ。どんな言葉を望み、どんな振る舞いに心を動かされるのか。その記録から、望みどおりの愛情を返す幻影が作られていく。相手を知って生まれた返事ではない。相手の記憶や振る舞いが、理想に沿うよう整えられた返事だった。  人々は恋愛を繰り返すほど、自分の理想に適合する相手を求めるようになる。恋を繰り返すほど、違いに敏くなっていく。相手の言葉が思い描いたものと違えば、別の顔が現れる。声も、記憶も、仕草も、望みに合うまで調整される。誰かを愛しているのか、自分を満たす返事を求めているのか、もう分からない。  気が付けば、二人の顔には仮面がはめられている。喜んでいるようにも、悲しんでいるようにも見える、あるいは表情のない白面だった。  そんな風にいくつかの扉の向こうでは、似た幸福がいくつも続いていた。人々のまわりに、求められるための顔が重なっていく。傍から見れば白面の群れ、だが、それが当人同士にとっては理想に違いなかった。 「みんな幸せでしょう。欲しがった愛を渡しただけ」  "色欲"はラファのすぐそばで囁いた。扉がひとつ開くたび、同じ甘さの声が違う姿から聞こえる。 「返事さえあればいいのよ。……望みどおりに愛されることは罪かしら?」  "色欲"の笑みが、刃の赤に照らされる。 「誰かを求める気持ちは、病気じゃない」  ラファは、扉の向こうの二人を見た。 「でも、返事まで望みどおりに変えて、それを幸せだというの?」  "色欲"が指を鳴らす。幻影たちがこちらを向き、口々に「ここにいて」と言った。声は優しい。けれど、そのひとつひとつが誰のものなのか、顔は定まらない。"色欲"は仮面を手に取る。それは悲嘆の表情になって、"色欲"の顔に綺麗に収まった。 「寂しさ、拒まれた痛み、無視されて、蔑ろにされた記憶。そんなのいらない。幸せな記憶だけ残せばいい」 「だからといって好きなものだけ取りこんでばかりはいられないわ。そのための準備を、免疫っていうの」  ラファは手を開いた。白い光が扉の縁に触れ、部屋から部屋へと伝わる。記憶を消す光ではなかった。願いを拾っては相手の返事へ縫いつける、その繰り返しに、静かな隙間をつくっていく。  向かい合う幻影のひとりが、長く黙ったあとで言った。 "……まだ、分からない"  相手はすぐに答えなかった。その沈黙のあいだ、二人の姿は変わらずにいた。 「つまらない答えを挟まないで」  "色欲"がサーベルを振り下ろした。ラファは退かず、刃が届く寸前に半歩だけ身をずらす。手を添えると、赤い切っ先は床へ流れ、短い音を立てた。  さらに身を寄せて、甘い声を重ねる。 「人の欲望は、治せない」  "色欲"は自らの唇に人差し指を挿し込み、濡れたその指を仮面の口に突っ込んだ。 「蠍の一撃が恐ろしいのはその威力じゃない。後で体を蝕む毒が込められているからよ」  ——"あなたは誰からも愛されていない。"  "色欲"のことばとともに、仮面が一斉に震え出した。泣き啜るような声が響き渡る。  ラファは身構えた。 「すごいね、あなたのことばの力。でも、私の答えはあなたの望みどおりにはならない」  白い光が、ラファの手から床を伝う。甘い声を上塗りするのではなく、丁寧に流れをほどいていく。"色欲"がよろめいた。サーベルが床に落ちる。 扉の向こうで、ためらいがちな声がする。 "それは嫌だ"  その声を受けた相手は、別の顔に置き換わらなかった。返事を待つ間も、二人はそこに立っていた。街に重なっていた仮面が、ひとつ、またひとつと薄れていく。人々の願いまで消えたわけではない。けれど、少しの不一致を見つけるたびに理想の相手を生み直す流れは止まっていた。 《NORN》の記録も残る。ただ、記録が相手の意思の代わりをすることは、もうなかった。  "色欲"はラファを睨みつける。 「あなたって、ほんとうに面倒な子」 「そうかも。ごめんなさい」  望みを消すことも、"色欲"を望みどおりの姿に変えることもしない。願いは願いのまま、相手は相手のまま。それぞれが自分のところへ戻るのを待った。治癒とは、かき消すことではない。ありのままを受け入れ、受け止め、受け流すことだ。  扉の向こうで、誰かが言った。 "ずっと一緒にいたい" "君だけは分かってくれる" "何も聞かずに、そばにいて"  "色欲"が笑う。どれも人々の恋愛の記録から拾い上げた言葉だった。誰かが望み、誰かに向けて願った言葉。その声がラファの周りで重なり、やさしい腕のように彼女を包もうとする。 「あなたも、ひとつくらい欲しいでしょう?」  ラファは声を紛い物だと切り捨てることはしない。その言葉を待った人が確かにいた。その願いがあったことまで、なかったことにはできない。 「求められるのを欲っするのは、悪いことじゃない」 「なら、どうして受け取らない?」  "色欲"は床のサーベルを拾った。赤い刃が低く唸り、扉の向こうの声がいっせいにラファへ向かう。甘い言葉のあいだを縫って、"色欲"が踏み込んだ。  ラファは半歩、身をずらす。切っ先は彼女の脇を抜けた。刃を押し返す代わりに、ラファは"色欲"の腕へ手を添える。白い光がそこから伝わった。  光は、記録に残った願いを消さなかった。ただ当たり前のように繋がった結び目をほどく。扉の向こうで重なっていた言葉が、ひとつずつ離れていく。誰かの「嫌だ」も、まだ決められないという沈黙も、そのままそこに残った。  サーベルの手が下がる。"色欲"は膝をつき、床を見た。ラファが"色欲"の後頭部に手をかざす。 「自分で抱え込める以上のものを求めても、自分が辛くなるだけよ」  ラファは手を離した。願いは願いとして受け入れ、相手の返事に変えずに流す。彼女は"色欲"を消さず、都合のいい姿へも変えない。それが、答え。  "色欲"の周りに仮面が回る。愛してる、近くに来て、触れて、甘く激しく……幾多の仮面がささやく。そのすべてを受け入れようとすれば、時間も体も精神も疲弊してしまうほどの愛の言葉だった。 「あなたは、それを求めるの?」  ラファの声をきっかけに、仮面がすべて砕けていった。恍惚に震えているかと思えば、"色欲"の目からは涙が溢れ、笑顔が引きつっていた。ラファは"色欲"の頬に触れる。 「言っておくけど……私の"治癒"は傷を治さない。だから、なかったことにはできないわ。傷を受け入れて、受け止めて、受け流して、強くするためにあるの。あなたの願いを叶えることはできない」  ラファの指先から光が放射する。"色欲"は眩しさで目を瞑る。仮面は消え、地下室に溢れかえった疚しき記憶……仮初の幸福も消えていく。ラファが受け止めたから、あとは受け流して、先に進むのだ。地下室を占領していたエネルギーが一気に縮小していく。 「私だってすべてを受け止めて傷つくこともある。だから、私の"治癒"はみんなのためでもあり、私自身のためでもあるの。もちろん、あなたのためでもある。でも、それを選ぶのはあなた」  "色欲"が抗って、また指をくわえる。痛みが走った。抜いた指の先には噛んだ跡があった。それが自分の歯型か、仮面の歯型か分からなかった。仮面を外す。仮面は"嘘つき……"とつぶやいて、崩れていった。暗い地下室に、疲弊しきった人々と"色欲"が取り残された。  ラファが光で導く。 「孤独を治す薬はない。でも、和らげることはできる。みんな、一列に並びなさい。本来のあなたたちの調子に整えてあげるから、みんな、自分で自分の傷を癒しなさい」  ラファの手のひらが淡く灯る。ほのかに照らし出された"色欲"の疎ましそうな顔が闇に浮かんだ。ラファはその唇を光でなぞりながら、淑やかに言う。 「ままならないのが人生なのよ」  "色欲"は心中に渦巻く思いをこじらせながらも、温かい光に吸い込まれるように自然と目を閉じた。眠るように、遠のく意識。朧げな意識のはずれで、すべてを整え終えた天使が飛び去って行くのを感じた。また、独りになるのか。いじらしい、ラファ。  昏睡しているあいだ、ラファは"色欲"を膝枕しながらその頭を撫でた。その感触を反芻しながら、"色欲"のなかに見知らぬ思いがよぎった。肌の触れ合い、存在の確かめ合い、だが、それは色欲ではない、何か。この温もりは……。  ああ、いじらしい、ラファ。  私は、この地下室での思い出をいつまでも懐かしむでしょう。 * 「ママ」 「ママ!」 「ママー!!」 「マー」 「マッ!」  恍惚な眠りに堕ちていたのに、息苦しさと耳障りな声で"色欲"は引き戻された。  見た目だけでもやかましい少女が、胸のうえに乗っている。体重の話ではない。存在感が重苦しい。 「目を覚ませ、"色欲"」  この声は、"傲慢"。場面転換が激しすぎて、理解が及ばなかった。頭の上から覗き込んでいるのは"怠慢"だったからだ。 「こんなところで、ぐーすか眠りこけてるとは、さぞ大仕事を終えたようで」  "怠惰"が意地汚く笑う。"傲慢"の姿は見えなかった。 「こいつらを降ろして。息できない」 「おい、お前ら。散れ」 「ヤダ!」 「ママの上!」 「ていうか、ファミレスどこ!」 「ママー!」 「おなかすいたッ!」 「だってよ、"色欲"……なんか、作ってやれよ。くっくっく……」  どかない少女たちを力任せに投げ飛ばして、"色欲"は飛び起きた。 「"怠惰"……。何がどうなってるのよ……。このノイズの塊みたいな子どもたち、いったい何!?」 「てっきり、こいつらのママは"嫉妬"かと思ってたんだけどなぁ、なんで、お前なのさ」 「知らないっ……何なのよ!?"嫉妬"の仕業なの!?……なに、え、まだイヤな夢が続いてる……?」 「「「「「マーマッ!!!!!」」」」」  五人が"色欲"に飛びついてくる。胸に顔をうずめて、頬擦りをして、ぎゅっと腕にしがみついてくる。 「暑苦しいッ!……子どもに興味はないの……!……よ……」  反射的に振りほどこうとした"色欲"だったが、少女たちに抱きしめられる感触がその思考を緩慢とさせた。この感触……温かいこの感覚は……。  "色欲"の目の端から涙が流れた。"怠惰"がそれを見て、心底気味の悪い顔をしている。  その肩にちょこんと乗ったリス型の情報伝達マキナーー《Ratatoskr》がせせら笑う。その口からリスの表情に似合わぬ"傲慢"の声が響いた。 「顔がよく見えないが、大丈夫か?……次は"強欲"と"憤怒"だ。探しに行け」 「はいよー」  "怠惰"がかったるそうに返事をする。 「ほんじゃ……」  腰を上げた"怠惰"のことなどお構いなしに、"色欲"と五人は睦まじく抱きしめ合っていた。  "怠惰"は疲弊しきったように、溜め息を吐く。