
Spoken: こんばんは。 今日もあなたの脳を、ちょっとだけ賢くして帰す時間です。 突然なんですけど。 痛みは我慢できるのに、 痒みって、なんであんなに我慢できないんですかね。 筋肉痛とか、 「あー痛い痛い」 くらいで済むのに。 蚊に刺された痒み。 いや無理。 全然無理。 「掻くな」って言われた瞬間から、 そこしか考えられなくなる。 理性、どこいった? って感じなんですけど。 でもこれ、 意志が弱いわけじゃないんです。 痛みって、 脳からの 「止まれ」「休め」 っていうブレーキなんですよ。 でも痒みは、 「そこ!今すぐどうにかして!」 っていう行動命令。 いや、圧が強い。 そりゃ負けるよね。 で、人間は掻く。 掻くと今度は、 痒みより強い刺激が入ってきて、 脳が 「あ、今こっち重要」 ってなる。 結果、 一瞬だけ痒みがマシになる。 なるほどね。 ……いやでも、 その解決法、肌に厳しすぎない? って話なんですけど。 ここで私が考えたんですよ。 時化の海で船酔いしてるときに、 「100万円の札束、 今にも飛ばされそうです。 絶対に離さないでください」 って言われたら。 たぶん、 酔ってる場合じゃない。 「いや100万ーーー!」 ってなる。 脳って、 より緊急な方に注意を持っていかれるんですよね。 痒みもそれと同じで。 別の強い刺激を入れると、 脳の優先順位が変わる。 だから私は、 爪じゃなくて冷たさを使うのがいいと思ってます。 冷えたペットボトルとか保冷剤を当てて、 脳に 「痒い」 じゃなくて 「冷たっ!」 を先に送る。 さらに、 ちょっと集中する作業をする。 冷たい。 集中する。 この二つで、 痒みに向いてた注意を 別のところに動かす。 つまり。 痒みに負けるのは、 あなたの意志が弱いからじゃない。 脳がちゃんと、 「今すぐ対処して!」 って働いてるだけ。 いや、 働き者すぎるのよ。 でもまあ、 そう思うとちょっと可愛いですよね。 それでは あなたの脳をちょっとだけ 「痛みは我慢できるのに、痒みは我慢できない」しくみがわかるくらい 賢くしてお帰しました。 おやすみなさい

