月蝕の京に 黒い雨が降る 眠れる伽藍へ 影が指を立てる A pale moon weeps above the silent gate 夜明けはまだ 紫の夢の中 老ノ坂を滑る 漆黒の影 馬蹄さえ隠して 水無月の風が哭く 明智光秀 瞳に沈めた月 言葉なき決意が 夜の絹を裂く No return, the stars refuse to shine 本能寺へ絡みつく 長い黒の列 灯りひとつ 棺に眠る真珠 織田信長の夢に 紅い罅が咲く A crown of thorns upon the night 静寂は今 宿命へ変わる 門を撫でるのは 風ではない 紅の星が 夜を染める Fate blooms in scarlet light 本能寺 その名が揺らめく 紅蓮 本能寺 夜を染め上げて 紅蓮 本能寺 覇道を抱き締めて Rise and fall, beautiful lie 薔薇色の灰に 天下は眠る Dreams fade away beneath the sky 炎よ 信長の名を照らせ 褥を離れ立つ 信長の眼は冴え 白い指に残る 冷えた弓の余韻 近侍は紅い花 廊下に舞い急ぎ 少なき灯で 幾千の波を迎える Beautiful ruin, crimson devotion 誇りを伏せるため 生きたのではない Yet the darkness gathers, wave after wave 黒煙の帳が 天を閉ざしてゆく 妙覚寺から 二条御所へ 織田信忠 父の黄昏を知る With broken wings, he still stands proud 村井貞勝らと 終幕を拒む 紅い畳に 若き祈りが咲き 逃れぬ暁へ 白き華を手向ける 誰が玉座の灯を翳らせた 光秀 A shadow crosses the golden throne 誰が紅蓮の彼方へ消えた 信長 二条御所 ほどける白い花 信忠 雪のように遠ざかる 本能寺の奥 炎は羽衣 天井を染める朱が 金色の夢を包む 信長は静かに 夜の鏡を見て 荒れ狂う時代へ 孤独な微笑を投げる 敦盛の幻が 紅蓮に袖を引く 人間五十年 露より脆く A fleeting life, a burning rose 天下も栄華も ひと夜の化粧 舞うのは魂か ほどけゆく影か The crimson curtain falls in silence 答えを隠して 伽藍は崩れる No throne, no trace, only a name in flame 信長は 炎の彼方へ消える 紅蓮 本能寺 夜を染め上げて 紅蓮 二条御所 白き華を抱き締めて Rise and fall, beautiful lie 信忠の誇りも 月夜に眠る Dreams fade away beneath the sky 勝利の鐘さえ 哀しみに変わる されど光秀 その掌の天下は 朝露より淡く 朝霧より遠い The victor trembles under a borrowed sky 羽柴秀吉は戻る 嵐より速く 山崎の空に 黒い雨が降り 天王山には 逆巻く運命 A fragile dream slips through his hands 掴んだはずの光は 夕影にほどけ 光秀の野望も 夢幻へ還る 紅蓮 本能寺 夜を染め上げて 紅蓮 山崎 夢を眠らせて Rise and fall, beautiful lie 覇者も逆臣も 花弁の幻 Under the moon, all glories fade 盛者必衰 世界は廻る 本能寺に咲いた 炎の薔薇 二条御所に伏した 白い誇り At Yamazaki, the dream fades twice 天下は夢幻 名だけが 燃え残る



