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夏の重力

コンビニの袋を提げて 適当に買ったサイダーはもう空 誕生日だってこと 忘れたかっただけ 街の灯りを借りて 温もりを一秒だけ盗む どうしてこんな場所で 涙を堪えているんだろう 地下鉄の改札を抜けて 行き先も決めずに乗り込んだ 隣の誰かも 普通の顔してるけど きっと同じだ みんな何かを抱えて 愛に重力を奪われて 宇宙をただ漂ってる 訊かないで 独りが似合う理由なんて 誕生日を独りで過ごす そんな自分が馬鹿みたい キャンドルの灯を吹き消す その一瞬の暗闇で 過去の恋が煙になる 綺麗な瞬間だった 独りで願いをかけて ちゃんと跨いでゆける 夏の重力の中で ちゃんと立って歩ける 腕時計の針を見つめて 願い事は胸の奥にしまう もう君とは踊れないけど 独りで朝を待てる 大人になったんだ 孤独と隣に座れるようになった 待ってるだけの日々は もう終わりにしよう 手に入れたことのないものなら 怖がることなんてない そうやって言い聞かせてきた ずっと キャンドルの灯を吹き消した その暗闇は怖くない 広い夜空に私が点ける 一つだけの星の火 独りで願いをかけて ちゃんと跨いでゆける 夏の重力の中で 明日も立って歩ける 独りでも火は点けられる この灯は、消えない