Song Cover Image

土の下で朝を待つ

V6

[Intro] 風が 古い塔を抜けてゆく 誰も読めない文字を 砂が ひとつずつ 消していた その向こうで 森だけが 息をしている [Verse 1] 昔 ここには 千の灯りがあったという 夜を昼に変え 川の流れさえ 人が決めていたという 今は 割れた石の隙間から 白い花が咲いている 私は その名前を知らない 知らないまま しゃがんで そっと 土に触れた 温かかった [Pre-Chorus] 母は言った 土の下には 死んだものだけが 眠るのではない まだ 生まれていないものも 暗い場所で 朝を待っている [Chorus] 風よ 私の名前を 運ばなくていい この世界に 残らなくてもいい ただ この手で触れた土が いつか 誰かの足の下で やわらかければいい 人がいなくても 朝は来る それでも私は 朝を 見ていたい [Verse 2] 森の奥には 入ってはいけないと みんなが言った そこには 古い神がいる 人を嫌う 大きな神がいると だけど 森の入口で 見つけたのは 折れた角でも 牙でもなく 小さな殻だった 何かが ここで生まれ どこかへ 歩いていった跡 [Pre-Chorus] 神様は 空の上にいると 思っていた けれど 腐った葉の下にも 雨の粒にも 名前を持たない命にも 同じものが いるのかもしれない [Chorus] 風よ 私たちだけを 守らなくていい 鳥にも 虫にも 草にも 同じ朝を 連れてきて 生きることは 奪うことと きっと 離せないから せめて私は 奪ったものを 忘れずにいたい [Bridge] 夜明け前 森の奥で 何かが鳴いた 私は 怖くなって 一歩 後ろへ下がった それでも 逃げなかった 勇気が あったからじゃない その声もまた ここで 生きている声だと 思ったから [Mythic Interlude] 昔の人は 世界を支える木が あると言った 根は 死者の国へ 枝は 星の国へ そして 私たちは その途中に ほんの少し 住んでいる [Final Chorus] 風よ 私の名前を 覚えなくていい この世界を 私たちのものと 呼ばなくていい ただ 傷ついた土から また草が生まれる朝を 私は ここで見ていたい 滅びたものも 生まれるものも 同じ土の中にいる だから 今日を 始めよう 世界を 救うためじゃない 世界と もう一度 暮らすために [Outro] 朝日が 森の端に触れる 白い花が 風に揺れた 私は 立ち上がる 足の裏に まだ 土の温度が 残っていた © Kamo Please do not re-upload, redistribute, or release this song or its lyrics on other platforms without permission. 無断転載・再配布・無断での音楽配信はご遠慮ください