最終列車は とっくに過ぎた 破れた切符が 風に舞う 帰る場所なら ある筈なのに 今夜はどうにも 足が向かない 錆びた線路が 低く唸った 時計の針は 止まったまま 行き先もない 黒い車両 開いたドアから 口笛ひとつ 遅かったじゃない 聞き覚えのある声 振り向いたアイツは あの日の服のまま ファントム トレイン 走れ!走れ! 夜の終わりを 突き破れ ファントム トレイン 揺らせ! 胸の奥まで 叩き起こせ 置いてきた夜が 窓に燃える 忘れた顔が 笑ってる ファントム トレイン 今夜ワタシを どこへ運ぶ? 向かいの席には 昔の仲間 折れたスティックで 膝を打つ アイツが差し出す 片耳イヤホン 2人で聴いた あのイントロ 落書きだらけの 地下の壁 初めて弦で 切った指 窓の向こうを 流れるたびに 塞いだ傷まで 熱くなる いちばん奥の席 ブーツを投げ出して 18歳のワタシが 隣に座れと笑う ファントム トレイン 走れ!走れ! 眠った街を 突き抜けろ ファントム トレイン 揺らせ! 胸の奥まで 叩き起こせ 置いてきた夢が 窓に燃える 破れた声が よみがえる ファントム トレイン 今夜ワタシは 目をそらさない ギターは まだ弾いてるか? 18のワタシが聞く 硬くなった指を 見せたら じゃあ聴かせろと 笑った 窓に映った 今の顔 あの頃よりも 傷だらけ 膝を叩いて 4つ数えた 車輪の音に 声をぶつけろ 次の駅には 名前がない ドアの向こうで 朝が燃える ここで降りると 立ち上がれば アイツが黙って 道をあけた ファントム トレイン 走れ!走れ! 夜の終わりを 突き破れ ファントム トレイン 鳴らせ! 別れの汽笛を 空高く 置いてきた夢を 連れていく 破れた声で 歌っていく ファントム トレイン ここから先は ワタシが決める ファントム トレイン 走れ!走れ! 振り向くワタシに 火花を散らせ ファントム トレイン 鳴らせ!鳴らせ! 朝のホームを 震わせろ 遠ざかる窓で アイツが笑う 18のワタシが 拳を上げる ファントム トレイン 始発を待つ街 ワタシは歩き出す
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