Song Cover Image

ロケット花火をお尻に挟んで発射してズボン燃やしたんだが

あの夏の夜 みんなで集まった 空き地の隅 手持ちの花火 オレンジ色の 小さな光 笑い声だけ 夜にほどけた 彼は頭が いいくせに 時々誰より バカだった 「次は何を やろうか」なんて キラキラした目で 笑ってた 吹き抜ける風 夜の匂い 大人になるのが 怖くない頃 少しだけ残る 手持ちの火が 君の横顔 照らしていた 説明書に 書いてあった 「手に持って 発射しないで」 だけどどこにも 書いてない 「お尻に挟んで 発射しないで」 だからって! だからって――! ロケット花火を お尻に挟んで 発射してズボン 燃やしたんだが! 君の尻を 十分に焦がし ロケット花火は シュンと飛んで こっちへ来るな! こっちへ来るな! みんな必死で 逃げ回る 夏の夜空に 響いたのは 君の悲鳴と みんなのツッコミ! 「なんでそうなるの!?」 「なんで挟んだの!?」 「それはダメだろ!?」 「誰か止めてぇぇぇ!!」 火がついた! 尻燃えた! ズボンの裾から 煙出た! 「ウワー!」って叫び 脱ぎ捨てて 彼は闇へと 駆けていく 「おい、どこ行く!?」 返事はない 「戻ってこいよ!」 返事はない みんなが心配 していたら 少ししてから 彼は帰ってきた パンツ一枚 焼けたズボンを 手に持って 「……ついでにトイレ、してきた」 ロケット花火を お尻に挟んで 発射してズボン 燃やしたんだが! あの夏だけに 残されたまま 思い出の一発と なった 注意! 危険なので! 絶対に花火は 人に向けないで! 注意! 危険なので! 絶対にお尻に 挟まないで! いいか! 絶対だぞ! 絶対に―― 絶対に挟むなぁぁぁぁ!! あの夏の夜 空き地の隅 笑い声だけ 今も聞こえる パンツ一枚 月明かり 君の背中を 見送った