
昨日まで 無彩色のフィルムみたいに ざらつく朝を やり過ごしてた 改札越し こぼれた溜息は 冷えたアスファルトに 消えていく でも 視界の端 ふいに滲んだシルエット 息を止めた瞬間 鼓動が合図を打つ モノクロだった世界に ひと雫のカラー あなたの笑顔が 光を連れて来る 灰色の空でさえ パレットに変わるよ 退屈を塗り替えてゆく 淡いシアンとマゼンタ ⸻ 帰り道 同じ景色のはずなのに 街灯が ランウェイみたいに見えて笑った イヤホン越し 流れるラブソング 歌詞より速く 心は走る 指先さえ まだ触れ合えてないのに 揺れる予感だけで 鼓動が高鳴る モノクロだった時間が にじむアクアレル あなたのまなざしで 輪郭がほどける 息を吸うたび 胸が痛いほどキラめく 昨日の私を越えてく パステルの一瞬 ⸻ 「好き」という言葉を 離さぬように 噛みしめた唇 甘酸っぱく染まる 暗闇さえ 光のグラデーション 二人でなら 夜明けさえ彩れる ⸻ モノクロだった私に 溢れ出すカラー あなたが描く未来へ 踏み出してみたい 灰色だった朝が 思い出に変わる頃 新しい光が 瞳を灯す 退屈のフィルムを切り裂いて 今 世界が 色づいた

