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望郷(ひとはversion)

V5

雲は流れていく 七彩が溢れ 川の灯りが揺れる 並んで立ち  そして立ち止まる 指先の縁で 浅い音に触れる 影は深まり 遠い空から回り込み  すれ違っていく 残るのは静かな均衡 残像として影は滲み 私たちはお互いを見る 鳥たちが空へ別れを囁き せせらぎは私たちを空気へ溶かす 肩を並べ  日々の数を失い 雲をなぞり  残された欠片を思い出す 風に運ばれながら あぁ 連れ去られてしまいそう もう少しだけ お願い このままでいさせて ほら 瞬く光の点 重なって道を描き 途切れず 消えず 絶えず  残り 澄み落ちる風がやさしく歌い 動かぬまま すべての間で微笑む 遠くでは 静かで広く 近づくほどに 何かを置いていく 風が立ち 結び ほどき また結び直す 稜線に沿って  確かな形が残り 結んだ道が伸びた崖の上に 故郷たちが並びそっと揺れる あぁ 愛で真実を告げるとき ねぇ こぼれてしまいそう 虚勢が指先に集まり 背を伸ばして 私の影はひの光にいこう この道に行く先はあるの? 運命がまだ待つ空は  いったいどこに? 七彩に揺れる空 結び目を解き放ち 時が細く 長く伸びるなら その問いは光となり しんじつになる 絡まる路地を抜け  雛鳥たちは飛び立つ あぁ なんて柔らかく あぁ なんて軽く ねぇ 音もなく 澄んで溶け 消えていく 音もなく 時々泣く 何かが私を貫き 風雪を受けても 屈せずに 落ちた者たちを静かに導く 静かな孤独を抱え それでもお互いを求め 寄り添い 街を見下ろす 飛び疲れ 散らばり 小さくなって 近くの雲に隠れ 声が立ち上がり叫びとなる 遠く 舞い上がる霞のような光 空の殻は形を隠し 引いて 戻って 波のように 澄明を抜けてゆく翼は 陽の光の言葉を残す 信じていい あの七彩を そして それぞれがそれぞれの空を泳ぐ 本当に 本当に 小さな音で…