淡い光に 紛れた影が 知らない顔で 息をしている 静まったはずの この心に 触れてはいけない 熱が残る やさしさだけで 満たせるなら こんな歪みは いらなかった 指の先まで 広がっていく 名もない衝動 止められない 綺麗なままで いたいのに 綺麗なままでは いられない にじんだ黒が 静かに満ちて 光の奥で 揺らぎ続ける ひそやかな欲が 満ちていく 隠したはずの 奥のほうで 壊さないように 押さえた手が 少しずつ 深く 何かを求める 触れた瞬間 崩れるなら いっそこのまま 委ねてしまえ 透明なままの 仮面越しに にじんだ願いが 溢れていく 月の光が 歪んで見える やわらかすぎる この世界で 誰にも知られず 育っていた 小さな欲が 輪郭を持つ ひそやかな欲は もう消えない 静けさの中で 満ち続けていく それでも光を 纏いながら わたしは 深く 沈んでいく 淡い光に 混ざる黒が 静かに 鼓動を 刻んでいる