
触れられないはずのきみが まだ、ここにいる気がするの…… 僕らは誰にも見せない地図を胸にしまって 線を引くたび 未来がそっと揺れていた 「好きだよ」と零れた一秒後 世界の色が 少し淡く変わった 雑踏の音に紛れて 聞こえないフリをしてしまった 信号待ちのきみの横顔 それだけで永遠になれた気がした きみの「さようなら」が 冗談ならよかったのに その声はあまりにまっすぐで あの日々は あなたとのレプリカ 手を伸ばしても すり抜けてく 「なんでもないや」と笑ってた 本当は全部 宝物だったのに まだ僕は 置き去りのまま きみの名前を 探してる ……ねぇ、どうして? レプリカなのに 本物みたいに 胸が痛むの…… 目に映ることだけを信じすぎて きみの静かな優しさに気づけなかった 傷つけたのは僕なのに どうしてきみが 泣いてくれたんだろう バス停で待つ未来は ずっと遅れたままみたいで でも本当は僕だけが おりる場所を知らなかった 消えていく影に向かって 何度も手を振った 届かなくても 届いてほしくて きみといた やわらかなレプリカ ふたりだけの秘密のメモリー 「忘れないよ」って言わないで 忘れることさえ 怖くなるから 私の鼓動にまだ残ってる きみの声も 笑い声も ……止まったままの時間に ひとりで置き去りになって それでもね、 きみだけは 消えなかったんだよ…… 時計の針が止まった瞬間 世界だけが静かに前へ進んだ きみと僕の物語は 誰にも語られないまま そっと終わった あの日々は おもいでのレプリカ だけど心のどこかで 本物のままで もう触れられなくても構わない きみがそこにいた ただそれだけでいい 涙が今日も落ちるのなら それは きみを愛した証 ……ねぇ、きみの名前 まだ 呼んでいい? レプリカの中でいいから もう一度だけ……

