
秋の風が 川面を渡る いつもの道に 赤い色 夏の匂いが 少し遠ざかり 乾いた風が 土手を撫でる いつの間にか 咲いていた花 細い花びら 空へひらく 近づくほどに 遠く見えるような 名前も知らない 不思議な色 赤い波の中 白い花ひとつ 風に揺られて 空を見ている 赤い波の中 静かに咲いている 儚い花びら それでもそこに 立ち続けている 川沿いに並ぶ 赤い花たちは 誰かを待つように 風を受けてる 少し離れて 眺めていると 綺麗なだけでは ない気がした 彼岸の名を持つ 赤い花たちは 毎年ここで 風に揺れている 赤い波の中 白い花ひとつ 風に揺られて 空を見ている 赤い波の中 静かに咲いている 細い花びら それでもそこに 立ち続けている 赤は燃えるように 白は光るように 同じ風の中 揺れている 強さも弱さも 綺麗さも影も ひとつの花に 抱かれている 赤い波の中 白い花ひとつ 風に揺られて 空を見ている 夏を見送って 秋を迎えるように 儚い花びら それでもそこに 咲き続けている 川面を渡る 秋の風 赤い花が 揺れている 白い花が 空を見ている

