月明かりに 揺れる影 名前も知らぬ その瞳 触れた指に 残る熱 夜の静寂に 溶けてゆく 煌めくものを 差し出せば 君は静かに 目を伏せた あの日の意味を 知らぬまま 今も綺麗に 覚えてる 隠したものは 見えなくて 見えないものを 信じてた 答えのない その微笑み それだけで よかった 何も知らずに 愛せたなら どれほど深く 満たされるだろう 偽りさえも 美しいまま 胸の奥へと 沈んでゆく たとえ明日が 消えるとしても 君の温もり 離さない 鏡の向こう 映る顔 昨日と同じ はずなのに 言葉の端に 残る棘 気づかぬふりで 目を閉じる 小さな部屋に 差す光 ふたつの影が すれ違う ほどけた糸を 結ぶように 君は静かに 手を伸ばす 優しい色に 染まる朝 甘い香りが 満ちてゆく その手の意味を 問わぬまま 僕はそっと 受け取った 何も知らずに 愛せたなら どれほど遠く 歩けるのだろう 傷つくことも 恐れぬまま 差し出すものを 選ばずに たとえ世界が 嘘だとしても 君の微笑み 疑わない 赤く滲んだ 掌に 小さな願いが 残ってる 甘い記憶を 抱いたまま 僕は静かに 目を閉じる 何も知らずに 愛せたなら それさえきっと 幸せなのだろう 失くしたものも 知らないまま 最後の光を 抱きしめる たとえすべてが 幻でも 君を信じて 眠りたい 甘い香りが 遠ざかる 誰にも告げずに 夜が明ける