
静まりかえった本の庭 紙の匂いに時間が染み込む 滲んだ文字の海に浮かんでは 知らない誰かの声を聞いた 風が捲った一枚のページ 埃の粒が 銀河みたいに揺れる 指先に触れた言葉の温度 遠い誰かがそこにいた 開かれた物語 まだそこで息づいている 顔も名前も知らないのに 僕の心を震わせる 流れては零れた記憶が 静かにここで重なっていく 見えない声をたどるように ページがそっと歌い出す 夜の帳に影が忍び寄れば 知らない誰かの夢を見た 姿も声も届かないけれど 確かに今つながってる 開かれた物語 まだそこで息づいている 顔も名前も知らないのに 僕の心を震わせる 消えない灯火が 時を越えて輝いている どこかの誰かが綴った いつかの物語

