Song Cover Image

ファウスト

[Verse 1] 生まれたときから 掌は 何かを欲しがって 名前も知らない 空白を 搔き毟ってきた 他人の光を 奪うたび 影だけ 肥っていく心 満たしたつもりの夜ほど 目が冴えて 怖くなる [Chorus] 渇きの果てに 何を見る 黄金の塔か 瓦礫の山か 願いの形で 鎖を編んだ その首を 誰が抱くだろう 「もっと もっと」と叫ぶ胸 壊れるまで 欲しがった先で たったひとつ 聞こえた声 「もう 求めなくていい」 [Verse 2] 約束を売って 明日を買い 愛情を換金した指先 ぬくもりの跡が 消えるたび 数字だけ 増えていく 勝ち負けだけで 測る日々 鏡の中で 誰が笑う 誇らしげな目の その裏に 「助けて」と 子どもが泣く [Chorus] 渇きの果てに 何を残す 飾られた名と 空の胸と 掻き集めた証ほど 失くしてきた名を 思い出す 「まだ まだ」と追い立てる 見えない鞭は 自分の手で 振り下ろしてたことさえ 気づかないふりをしてた [Bridge] 許されたいのか 赦したいのか 誰より 自分を 罪という名で 閉じ込めては 鍵穴を 隠してた 手ぶらのままで 空を仰ぐ 奪えないものが そこにある 守れない日を 数えるより 抱きしめられる 今を数える [Chorus] 渇きの果てに 人は知る 与えるたびに 満ちていくこと 零れ落ちた涙の分だけ 誰かの痛みに 触れられる 「もう いらない」と手をひらく その隙間に 差し込む光 求め続けた救いとは 奪うことじゃなく 分かち合うこと [Outro] 欲望は 火種のままでいい 焦がしながら 照らせばいい 救済は 遠い空じゃない 今 この胸で 選び続けること