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鍵穴を蹴る夜

[Intro] カレンダーの黒(くろ)いマス 指(ゆび)でなぞった 反転(はんてん)した数字(すうじ)が ポケットで熱(あつ)い 階段(かいだん)を降(お)りるたび 床(ゆか)がすこし鳴(な)る まだ始(はじ)まってないのに 胸(むね)だけ先(さき)に走(はし)る [Verse 1] 改札(かいさつ)の手前(てまえ)で 半券(はんけん)を握(にぎ)った 缶(かん)のコーラはぬるくて 喉(のど)だけ先(さき)に渇(かわ)く 地下(ちか)のポスター 端(はし)がめくれて 知(し)らない名前(なまえ)の横(よこ) 油性(ゆせい)ペンの星(ほし) 黒(くろ)いリストバンド 手首(てくび)でねじれて ドアの前(まえ)の列(れつ)に スニーカーを揃(そろ)える うまく笑(わら)えなくても ここには来(こ)られた それだけで今夜(こんや)は 少(すこ)しだけましだろ [Pre-Chorus] ドリンク代(だい)の小銭(こぜに)が 手(て)のひらで鳴(な)る 入口(いりぐち)のハンコが 肌(はだ)にまだ冷(つめ)たい 逃(に)げたい日(ひ)もあった でも今日(きょう)は逃(に)げない スピーカーの前(まえ)で 靴紐(くつひも)を結(むす)ぶ [Chorus] 蹴(け)とばせ 鍵穴(かぎあな) 蹴(け)とばせ 地下二階(ちかにかい) 開(あ)かないままの名前(なまえ)を この体温(たいおん)で こじ開(あ)けろ 蹴(け)とばせ 鍵穴(かぎあな) 蹴(け)とばせ 錆(さ)びた弦(げん) 帰(かえ)り道(みち)の耳(みみ)にまで 残(のこ)る傷(きず)を 鳴(な)らせ 鳴(な)らせ [Verse 2] フロアの隅(すみ)で 白(しろ)いタオルが揺(ゆ)れて 前髪(まえがみ)の汗(あせ)が まぶたに落(お)ちてくる 割(わ)れたステッカー ギターケースの角(かど) 誰(だれ)かの叫(さけ)びに つい右手(みぎて)が上(あ)がる 赤(あか)いランプの下(した) チューニングが刺(さ)さる 床(ゆか)の振動(しんどう)で 膝(ひざ)が勝手(かって)に笑(わら)う あたしは客席(きゃくせき)で 見(み)てるだけだった なのに喉(のど)の奥(おく)で 何(なに)かが暴(あば)れ出(だ)す [Pre-Chorus] ポケットのピックを 指(ゆび)で何度(なんど)もなぞる うまく言(い)えないぶん 靴先(くつさき)で拍(はく)を取(と)る あきらめた顔(かお)で笑(わら)うのが 一番(いちばん)痛(いた)かった だから今夜(こんや)だけは 黙(だま)ってられない [Bridge] 非常口(ひじょうぐち)の灯(あか)りが 緑(みどり)ににじんで 黒(くろ)い床(ゆか)に落(お)ちた ピックをひとつ拾(ひろ)う たぶん大(たい)した理屈(りくつ)なんて 最初(さいしょ)から要(い)らない 腹(はら)の底(そこ)で鳴(な)ったやつを 連(つ)れて帰(かえ)ればいい [Final Chorus] 蹴(け)とばせ 鍵穴(かぎあな) 蹴(け)とばせ 地下二階(ちかにかい) 開(あ)かないままの名前(なまえ)を この体温(たいおん)で こじ開(あ)けろ 蹴(け)とばせ 鍵穴(かぎあな) 蹴(け)とばせ 錆(さ)びた弦(げん) 帰(かえ)り道(みち)の耳(みみ)にまで 残(のこ)る傷(きず)を 鳴(な)らせ 鳴(な)らせ もう一回(いっかい) 鍵穴(かぎあな) もう一回(いっかい) 地下二階(ちかにかい) 次(つぎ)は見(み)てるだけじゃない あたしの番(ばん)で こじ開(あ)けろ [Outro] 終電(しゅうでん)まぎわのホームで 耳栓(みみせん)を外(はず)す 手首(てくび)のスタンプ まだ少(すこ)し湿(しめ)ってる 反転(はんてん)した数字(すうじ)は もうポケットにない 次(つぎ)は客席(きゃくせき)じゃない あたしが鳴(な)らす